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1906 デュッセルドルフ
2116年04月01日 19:00
2116年04月01日 19:00
チーム月島
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――それは今から、一世紀以上も前の出来事。
1906年、異端教会とシュバルツイェーガーの間で、全面抗争が勃発した。
きっかけは当時の白のトップが、黒の魔術師に暗殺された事に端を発する。
それを機に、元より相容れなかった両トライブは、総力を挙げた闘争に突入した。
9か月にわたるその闘いは、双方が多くの死者を出し、疲弊しきって停戦を迎えるまで続いた。
それから永い時を経た現代。
白と黒はようやく、共に歩く道を見出した。
だが魔術師世界に平和が訪れようと、その時代はかつて確かに存在したのだ。
白と黒の魔術師たちが、己の信念と命を懸けて、喰らい合った獣の時代が――
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――それから110年後、2016年のある日。
現代の魔術師たちは、もふの依頼を受け、隣世表層の調査に出ていた。
「隣神が斃されて脅威は去ったけど、隣世でおかしなことが起きてねーか、
たまには調べといた方がいいと思うんですよ。
隣世に残ったアイツに、何もかも任せとくってのもなんですし」
もふのその言葉に同意した魔術師たちは、東京に開いた窓を潜り、隣世に降り立った。
そこで新たな降魔などが生まれていないか探る。しかしそんな気配は見当たらず、いたって静かだ。
どうやらもふ取り越し苦労だったようだ。魔術師たちは安堵し、現世に帰ろうとする。
だが、その時――
突如、彼らの足下がひび割れ、地面に白く大きな穴が出現した。
「え、何、何ですか!?」
危険を感じたもふは、とっさに皆を連れて逃げようとした。
だがもふの飛行力では、全員を連れて飛ぶのは不可能だった。その場にいた魔術師たちはもふごと、逃げる間もなくその穴に飲み込まれてしまった……
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――穴に落ちた魔術師たちは、気づけば闇の中に倒れていた。
落下の衝撃で気を失ったのだろう。もふが皆を揺り覚まして言う。
「おめーら起きて下さい、何か妙なところに来ちまったみたいです」
目を覚ました魔術師たちは、辺りを見回す。
そこは見渡す限りの草原だった。時刻は夜らしく、辺りは宵闇に沈んでいる。
「隣世深層への『扉』でも開いたんでしょうかね……どうやって戻りましょうか」
魔術師たちが落ちた白い穴は、既に塞がってしまったらしく、空には星が瞬いているだけだった。とんだ調査行になったと、魔術師たちが思った時。
不意にどこかで、「動くな」という声が聞こえた。
「!?」
はっとして振り返ると、いつの間にか闇の中に、隻眼の若者が立っていた。
若者は右手をこちらに向け、険しい声で言う。
「魔粒子の気配があるぜ、お前ら魔術師だな……? 見ねぇ顔だが、異端教会の新手か?」
「魔術師……? お前、誰です?」
「答える必要はねぇよ。ただ黒側ってだけだ」
彼はそう言ったが――魔術師たちは、その若者に見覚えがあった。
正確にはその隻眼に。右腕の機械義手に。
見た目は若いが、恐らくその若者は――魔術師たちと共に隣神と戦った、調停者アルバート・パイソンだった。
「アルバート!? あんた隣世でなにやってんです、っていうかなんで若返ってんですか!?」
驚くもふに、アルバートと思しき男が眉根を寄せる。
「なんだ、俺を知ってんのか? どっかの支部から救援に来た猟兵か」
「んん? なんか話が噛み合いませんね……お前、アルバート・パイソンなんですよね」
「ああ、『隻眼の魔人』で通ってる」
「見た目若いけど、いくつですか?」
「年か? 26だが、それがどうした?」
その答えにもふが目を見開く。確かアルバートは今年、136歳だったはずだ。彼の言葉を信じるなら、110歳も若返っている事になる。
何か異様なものを感じたもふは、恐る恐るアルバートに尋ねる。
「妙な事を聞くようですけど……今年って西暦何年で、ここはどこしたっけ?」
「あぁ? 決まってんだろ、1906年だよ。ここはドイツ、デュッセルドルフ郊外の草原だ」
その言葉に魔術師たちは顔を見合わせる。
何が起きたのかはわからない。しかしどうやら魔術師たちは、あの白い穴に落ちた時――
110年の時を遡り、1906年のドイツに来てしまったらしいのだ!
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ……1906年って事は、確か白と黒が全面抗争を……!」
「わかってんじゃねぇか。こんなとこでぼさっとしてたら、いつ白の連中に襲われるかわかんねぇ。早ぇとこ街に戻るぞ」
アルバートは魔術師たちを思考解析し、敵意が無い事を見て取ると、さっさと歩き出した。
魔術師たちは戸惑いつつ、ひとまずその背を追った……
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行動選択肢
①アルバートに同行し、黒の本部へ行く
②フランスに向かい、白の本部へ行く
③どちらにも行かず、現世に戻る方法を探す
④その他の行動
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魔術師の皆さんこんにちは。CTⅡ運営、チーム月島です。
『青の魔術師』の登場です。
彼が本当に白・黒・赤の魔術師とは別の存在なのか、それともそれを騙ったただの魔術師なのかは、
今のところ分かりません。
はっきりしているのは『強い』という事。
エントリーに際してのお願い:
ここまでお付き合い下さった皆様のパーソナリティについては、概ね判っているつもりですが、
より正確な描写をする為に、できれば以下のことをどこかに記載してくださると嬉しいです。
(私、わたし、ワタシなど)
・二人称 ※わからないと困ります
(君、きみ、キミなど)
・他の人の呼び方 ※わりと重要です
(呼び捨て、さん付け、基本呼び捨てだけど、トライブの幹部にはさん付けなど)
・キャラクターイメージ
(台詞や思考、目的など。出来る限り採用したいと思います)
・戦闘スタイル及び使用武器
(自由設定欄、または行動の欄に記述があると助かります。
無い場合、エントリーしていた際に装備していたものや戦闘タイプを反映する場合があります)
・魔法イメージ
(呪文を使う、予備動作がある、など)