キャラメイクが終わったら、セッション開始です。
それではまず、セッションの中核となる『ドラマパート』についてご説明いたします。
<概要>
ドラマパートは主に、GMとPLの会話によって進行します。
GMは各シーンの状況説明をしたり、PC以外のキャラ(以下NPC)を演じつつ、
物語を進行させていきます。
PCもまたGMと会話し、その物語に参加していきます。
そしてその過程で、事件や敵との遭遇など、様々なイベントが発生します。
敵に遭遇した時は、『戦闘パート』に移行します。
<チェック>
戦闘以外でも、『チェック』と呼ばれるイベントが発生する事は多々あります。
これはPCたちが取った行動に対し、結果の判定を行う事です。
チェックは基本的に、ダイス(サイコロ)によって、ランダム的に行います。
チェックには『成否チェック』『達成チェック』『対抗チェック』の3種類があります。
①成否チェック
こちらは『PCの行動が、成功するか失敗するかわからない時に行うチェック』です。
ダイスの目やステータスに応じて、成功と失敗の判定を行います。
たとえば、
『いきなり背後から敵に襲われた! PCはとっさに避けようとしたが、回避は成功したか!?』
といったシーンの場合のチェックは、
『6面ダイスを2つ振って、出た数字をPCの敏捷性ステータスと合計する。14以上なら回避成功』
といった感じです。
この成功と失敗の境目となる値を、『成否値』と呼びます。
成否値はPCに明かしても明かさなくても構いません。
実際のセッションにおいては、GMはPCに対し、たとえば次のようにチェックを促します。
・成否値を明かす場合…………【成否チェック:敏捷性+ダイス/成否値14】
・成否値を明かさない場合……【成否チェック:敏捷性+ダイス/成否値?】
※なお成否値の目安については、上メニューの『マスタリング豆知識』をご参照ください。
②達成チェック
こちらは『PCの行動が、どれだけうまく出来たかについて判定するチェック』です。
ダイスの目やステータスに応じて、どれだけうまく出来たかの判定を行います。
このチェックは基本的に、
『ダイスの目と指定ステータスの合計値が大きい程、PCにとって有利な結果になる』
という形になります。
たとえば
『PCたちが敵のアジトに踏み込むと、どこには罠が仕掛けられていた。
背後で扉が閉まり、毒ガスが噴き出てきた。PCたちはとっさに、毒ガス部屋からの脱出を試みた』
といったシーンでは、次のようなチェックが行われます。
【達成チェック:30-(敏捷性+ダイス)=ダメージ】
③対抗チェック
こちらは『2名以上のキャラクターが、何かを競う時に行うチェック』です。
たとえば2人の魔術師が、マラソン勝負をする時などに行います。
この場合のチェックは、次のような手順で処理します。
(1)GMはチェックに使うステータスを、最大2つまで指定する。
(2)対抗チェックに参加するキャラクターは、それぞれダイスを振り合う。
(3)指定されたステータスとダイスの目を合計し、優劣の判定を行う。
引き分けの場合は、GMは引き分けとして処理する事も、優劣がつくまで振り直しを指示する事も出来る。
手順は以上です。
上記のマラソン勝負の場合、GMによるダイスチェックの指示は、以下のようになります。
【対抗チェック・PC1対PC2:敏捷性+体力+ダイス】
<ドラマパート時に戦闘用の魔法を使った時の処理>
ドラマパートでも、『攻撃魔法』や『強化系魔法』など、戦闘用の魔法を使う事は可能です。
強化系魔法や弱体化系魔法の有効時間は、特に記されていない限り、時間にすると『5分程度』です。
またその時間が経過しなくとも、1つのシーンが終わると、基本的に効果が切れます。
戦闘に入る際、PC側に十分な準備時間がある時は、強化系魔法を使ってから戦闘に入る事が出来ます。
ただしそうするとPC側が有利になり過ぎるので、
ボス戦などでは敵側も強化系魔法を使ってから戦闘に入る・戦闘開始前に弱体化系魔法を使ってくるなど、
適度にバランスを取って頂ければと思います。
※例:セッション終盤、PC4名でボス敵の居場所に乗り込むシーンがあるとする。
PCは戦闘を有利に運ぶため、それぞれ強化系魔法をたっぷり使ってから、ボス敵に挑む。
しかしボス敵は戦闘開始前に、黒の魔法『増強分断(全)』=『対象全員の強化系魔法を無効化する』を
使ってから、PCたちを迎え撃つ。
結果としてPCたちはMPを無駄に失い、むしろ不利な状態で、ボス敵と戦う羽目になる。
(強化してから挑むのと、強化せず挑むのとどちらが正解なのか、GMとPLの間で読み合いが生じる)
ドラマパートについて