東の殺生石・幕間

ｰｰｰｰｰｰお台場

ヴァンヒル「……撒いたか？」

？？？「ナニヲシテイル？」

ヴァンヒル「うおぅお！？　……って」

ゾンビA「コノヒジョウジニナニヲシテイル、トキイテイル」

ヴァンヒル「お前、見つめる会のとこのか。流暢に喋るもんだな」

ゾンビB「シツモンニ」

ヴァンヒル「ハイハイ、只今巡回中ですよ。お前らこそ何してんのよ、ゾンビの身体は目立つぜ？」

ゾンビA「モトヨリ、ココハワレラノカンカツ。マスターノメイニヨルモノダ」

ゾンビC「ココハワレラダケデジュウブン」

ヴァンヒル「いや、ゾンビだけじゃ個の力とか足りねえだろ？」

ゾンビB「ソモソモ、オトコハセンリョクガイデアロウ？　ヌシノアルジノテヲツカッテデナオセ」

ヴァンヒル「いやだね。リーダーならそれ以外の対抗策だって練れる筈さ。それをせずに態々高コストの薬品でお茶を濁そうなんて、多分に趣味が入ってるじゃねーか。傀儡耐性位俺だって作れるんだぜ？　付き合う義理までねーよ」

ゾンビA「カンガエナオセ。ヌシノアルジニマタシゴカレルゾ」

ヴァンヒル「今更だぜ！　もう考え付かれる大体の事はされたこの身体、何されようがどーじねーつーの！」

ゾンビ’S（（（……ショチ、ナシ）））

その後、ギフトリッターズの研究員が新たに開発した拷問用使い魔【垢舐蝿】の群れによって、全身の汗という汗をしゃぶり尽されたヴァンヒルは情けない悲鳴を上げたという。

ヴァンヒル「……！？　なんだ、寒気が。どこかで恐ろしい何かが始まる予感が……」

ゾンビC「ムム？　アレハ！」

ヴァンヒル「…あん？」

ゾンビA「キツネミミノオンナ、アレガキュウビカ！」

ゾンビB「ナントモ、ハレンチナ！　ヤッテシマエ！」

ゾンビC「ウオオオオオ！」

ヴァンヒル「って、まてお前ら！」

ゾンビ’S「「「グワアアアアアアアアアアアァァァァァ！！！」」」

ヴァンヒル「お前らあああああぁぁぁぁぁ！？」

？？？「……」

ヴァンヒル「ﾁｯ……魅了の力は感じねえな。てことは分身か何かか？」

？？？「！！」

ヴァンヒル「邪道だが、騎士の名に懸けて！　ここは渡さんぞ！！」