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ここではシナリオ制作の助けとなる、『シナリオシート』というものについてご説明いたします。

下記は決め事ではありませんので、一つの参考までに……。

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<シナリオシートについて>

シナリオシートとは、シナリオの設計図のようなものです。
これが無くてもマスタリングする事は可能ですが、あったらあったでなかなか便利です。

なのでゲームマスターをなさる方は、このシナリオシートというものを作る事をお勧めします。
少し面倒に思われるかもですが、慣れてくると楽しい作業です。

シナリオシートの種類は、本作の場合、たとえば以下の2種類です。

 ①概要シート
 ②構成シート

とりあえずこの2つが揃えば、安心してマスタリングが出来るかと思います。
それでは各シートの説明をしていきます。

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<概要シート>

概要シートには、そのシナリオの基本的な情報を記述します。

項目は以下の5つです。

 


①シナリオタイトル
 シナリオのタイトルです。

②主な舞台
 シナリオの主な舞台になる場所です。
 
③事件内容
 PCたちが取り組む事件の内容です。
 たとえばトライブ無所属の魔術師が、人知れず悪事を成していたり。
 あるいは未知の落とし児が現れ、次々と人を襲ったり……
 そういった、シナリオの中心となる『事件』の内容を、ここに記して下さい。

④PCの目的
 上記の『事件内容』を受け、PCたちがするべき事を記して下さい。
 たとえば危険な魔術師が相手なら、『その魔術師を探して倒す』。
 あるいは魔粒子が引き起こす不思議な事件なら、『まず何が起こっているのか探り、その上で解決策を探す』。
 それがシナリオの本筋となります。

⑤登場NPC
 このシナリオに登場するNPCのリストです。
 NPC全員を記述する必要はありません。

 物語の中核に絡む人と、その役割・能力などを簡単に記して下さい。

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<②構成シート>

構成シートには、そのシナリオの大まかな流れを記述します。
以下はその一例ですが、『三幕構成』といって、映画などでもよく使われるスタンダードな構成となっています。

三幕構成のシナリオは、以下のシーンから成り立っています。

 ・オープニング……………シナリオの導入部

 ・シーン1…………………導入部を受けてのPCたちの最初の行動

 ・ターニングポイント……事態が別の局面に変わるきっかけ

 ・シーン2…………………事件が本格的に動き出すシーン

 ・ターニングポイント……事態がより緊迫した局面に変わるきっかけ

 ・シーン3…………………クライマックスの前フリ

 ・クライマックス…………ボス敵との戦いなど、シナリオ上の最後の困難

 ・エンディング……………シナリオのシメの場面、大団円

それでは各シーンの詳細についてご説明いたします。


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○オープニング
 PCが事件に関わるきっかけです。
 PCは所属トライブの幹部に依頼されたり、一般人からの依頼を受けたりして、事件に身を投じます。

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○シーン1
 オープニングを受け、PCたちが最初に取る行動です。
 GM側からすると、物語の方向性をPCたちに示しつつ、
 事件に関する基本的な情報を開示するシーンでもあります。
 
 まだ物語は始まったばかりなので、PC同士の対話や地道な調査など、
 比較的穏やかなシーンになる事が多いです。

 しかし、それにもやがて転換点が訪れます。

 

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○ターニングポイント
 ターニングポイントは、物語が動き出す転換点。
 導入部に区切りがつき、次のシーンに繋がるためのパートです。
 
 探していたものの手がかりが見つかったり、事件の新たな被害者が出たり。
 いずれにせよこのシーンを通じ、シナリオは新たな局面に入ります。

 

 

 

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○シーン2
 動き出した事件に対し、
PCたちが本格的な行動を起こします。

 この段階では、まだ事件解決への道はあいまいな事が多いです。
 なのでPCは今すべき事を考え、様々な行動を取ることが勧められます。

 
 この段階では状況も緊迫してきて、敵の妨害やちょっとした困難も襲ってきます。
 戦闘にまでは至らなくとも、失敗すると結果が深刻になるダイスチェックなどが行われたりします。

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○ターニングポイント
 シーン2での出来事を受け、再び物語が動く転換点です。
 犯人に直結する手掛かりが見つかったり、有力な協力者が加わったり。

 ここでPCたちは、重要な情報・人材・アイテムなどを得て、事件解決の糸口を見つけます。
 

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○シーン3
 事件解決に向けてのシーンです。
 PCたちは事件解決の為の作戦を練ったり、その障害に直面したりします。

 またその間にも敵の奇襲を受けたりして、PCたち側に不利な出来事が起きたりもします。
 そんな緊迫した状況や限られた時間の中で、PCたちは困難を振り切り、クライマックスの場に向かいます。
 

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○クライマックス
 シナリオ中、最も盛り上がるシーンです。PCたちを様々なピンチが襲います。
 それらを乗り越え、PCたちはようやく、事件の元凶の元にたどり着きます。
 場合によっては、ここでボス敵との戦闘が行われます。
 それを倒し、あるいは和解し、事件に決着が着いた時、物語はエンディングに向かいます。

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○エンディングシーン
 物語の結末となるイベントです。
 登場人物たちとPCたちの会話や、事件のその後が垣間見えるようなシーンにすると良いでしょう。

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シナリオシートの説明は以上です。

なおシーンとターニングポイントの数は、シナリオの長さに合わせてご自由にご変更下さい。
 

ショートシナリオなら、
  ①オープニング 
  ②シーン1
  ③ターニングポイント
  ④クライマックス
  ⑤エンディング
くらいでも良いかと思います。

しかし繰り返しになりますが、シナリオの作り方・セッションの進め方に、決め事はありません。

上記のシートも、あくまで『参考例』に過ぎません。

セッション準備もセッションそのものも、GMの皆様がやりやすい方法で、のびのび楽しんで頂ければ幸いです。

シナリオシートについて

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