![](https://static.wixstatic.com/media/a27d24_69a5cbaa40c84c97b2a3c87727db06f8~mv2.jpg/v1/fill/w_980,h_551,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,enc_auto/a27d24_69a5cbaa40c84c97b2a3c87727db06f8~mv2.jpg)
以下はセッション『Still in the Dark』の準備時に制作したシナリオの、全文だよ。
GMが『このセッションは是非とも良いセッションにしたい』と思い、
準備を頑張り過ぎた結果、長大なテキストになってしまった。
普通TRPGをやる時は、こんなにシナリオを作り込む必要はないよ。
というよりむしろ、こんなに作り込まない方がいいと思う。
シナリオ作り込み過ぎても、大半は無駄になるものだし、負担も大きいしね。
でもこれも一つの記録と思って、ここに残しておくよ。
参考にはならないかもしれないけど、ちょっとした読み物として見てくれれば幸いさ。
『本来はこんな話だったのが、あんな風に変わったのか~』という感じでね。
※以下のテキストは、シナリオの内部構造を明かすものであり、興を削ぐ可能性が
あります。それでも良いと思われる方のみ、お読みいただければ幸いです。
※なお別スレに掲載した部分は、一部を除き省略してあります。
いやぁ私も我ながら、これは準備し過ぎだと思ったよ(笑)。
なるべくセッション時間が短くなるようにと、事前準備を重ねていったら、
気づけばえらい量に……!(確かに小説一本分くらいあるかも)
予想していた展開にはならなかったけど、そこがTRPGの面白さだね。
やっぱりTRPGの主役は、NPCではなくてPCさんたちだし。
皆の行動が、リアルタイムで物語を変えていった結果、
GMの想定より素晴らしいストーリーになったと思うよ。改めて皆に感謝さ。
ちなみに報酬アイテムは、なんとなく参加してくれそうな人のは、なるべく用意してみたよ。
リコ君のアレは、アルバートさんの手作りだそうな。
機械好きなあの人の事だし、扇からカッター出たり変形したり、
色々カラクリがくっついてそうだねぇ。
おじいちゃんが孫に、手作りおもちゃ作ってあげるみたいな感じだね(笑)。
めちゃめちゃ緻密に準備されとったんやな。
この舞台設定だけで小説一本書けるんとちゃう?
せやけど、緻密すぎて正解まで一本道……みたいには、なってないのがさすがやわ。
世界観はしっかり作り込まれてるけど、その中でどういう行動をとるかはPC(PL)が決める、ってかんじやな~
それと……ひょっとしたら、うち専用の報酬とか用意してくれとったん?
時間なくてセッションには参加できなかったけど、おおきにやで!
機械仕掛けで中骨を射出したり、扇面からカッター飛ばしたりできるんかな~☆
(シュパッと100均の扇子をかまえて、決めポーズ!)
【リザルト報酬】
---【白の報酬遺物】---
・遺物銘 :現身のチャクラム
・遺物化魔術師名:『現身の魔術師』三神 麻耶
・消費MP :使用時に4、ターン終了時ごとに8
・他デメリット :ターン終了時ごとに消費HP8
・戦闘時効果 :この遺物を使用した戦闘の間、使用者は通常攻撃を使用する際、それを2回行う。ダイスチェックは個別に行う(ターン終了時)
・内容:
白の戦闘魔術師の遺物。攻撃を行う瞬間、自身の複製体を創造し、2回攻撃を行う。
即時起動が可能で、使用に手番を消費しない。
ただし一度発動したら戦闘終了まで解除できず、体への負担も大きい。
---【白の報酬遺物(千桂さん用)】---
・遺物銘 :寄り添う華
・遺物化魔術師名:『衛りの魔術師』桜坂 美鶴
・消費MP :5
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :味方を対象とする治癒系・強化系魔法を使用する際に使用を宣言する。使用する魔法の効果を自身も受ける(特殊)
・内容:
味方の援護を得意とした魔術師の遺物。味方に対する治癒系・強化系魔法を使用した時、自身もその効果を得る事が出来る。
形状はバラに寄り添うムギナデシコの花を模したブローチ。
---【黒の報酬遺物】---
・遺物銘 :ソリッド・ステート・スナイパー
・遺物化魔術師名:『必中の狙撃手』クインシィ・ラスティ
・消費MP :4×対象者の数
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :任意の対象を選択する。対象はこのターン、通常攻撃or魔法攻撃をファンブルしない(瞬間)
・内容:
黒の狙撃手の遺物。黒霧によって敵と射線を結び、次の攻撃を確実に当てる。
---【黒の報酬遺物】---
・遺物銘 :我望まれて獣に成らん
・遺物化魔術師名:『攻牙の魔術師』ジェフリー・オコーネル
・消費MP :12
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :使用したターンの間、術者の魔法出力は攻撃力と同じ値になる(瞬間)
・内容:
黒の魔術師の遺物。物理的な攻撃力を、瞬間的に魔法出力に置換する。
---【黒の報酬遺物】---
・遺物銘 :研ぎ澄まされる黒い霧
・遺物化魔術師名:『分断職人』霧崎 継徒
・消費MP :0
・他デメリット :使用宣言時に最大MP-12
・戦闘時効果 :装備者は『近距離分断』『遠距離分断』『拡散分断』のダメージ量が+5される(常在)
・内容:
分断魔法の基礎を極めつくしたいと望んだ、職人気質の魔術師の遺物。
黒の基本攻撃魔法3種の効果が強化される。
この遺物を使用するか否かは、セッション開始時に宣言する。宣言がなかった場合は使用しないものとする。
---【黒の報酬遺物(義也さん用)】---
・遺物銘 :祖先の指環
・遺物化魔術師名:久留木 某
・消費MP :セッション開始時に使用を宣言する。最大HPを-8する。
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :無し
・内容:
久留木一族の祖先の遺物。所持者は合計魔法コスト4までの魔法を、追加で装備できる。
この遺物により装備した魔法は、この遺物の使用を宣言したセッションで、自由に使用できる。
ただしそうした場合、遺物使用の代価として、最大HPを-8する。
※『遺物化魔術師名』の欄と『内容』の詳細は、義也さんがご自由に決めて下さって結構です。
---【赤の報酬遺物】---
・遺物銘 :虚実自在
・遺物化魔術師名:『虚実の魔術師』趙 梨慶
・消費MP :4
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :ターン終了時に使用を宣言する。次のターンの行動順を1番or最後にする(ターン終了時)
・内容:
かつてアイザック機関にいた、拳法遣いにして魔術師の遺物。
自身の行動速度を操り、敵の虚を衝く。
---【赤の報酬遺物(ダークソンさん用)】---
・遺物銘 :ローリングストーン
・遺物化魔術師名:『六本弦の魔術師』ジャスティン・ブルームストーン
・消費MP :10
・他デメリット :HP0の時は使用不能
・戦闘時効果 :自身が行動不能な状態の時に、使用を宣言する。通常攻撃を行う(ターン終了時)
・内容:
人生を止まらず駆け抜けた、ロックな魔術師の遺物。
自分がまるで動けない状態でも、反骨精神により無理やり体を動かし、一撃を繰り出す。
自身が『睡眠』『停止』『傀儡化』などでも関係なく使えるが、さすがにHP0の時は使えない。
またこの遺物により、それらの状態異常は治癒されない。
---【赤の報酬遺物(イデアさん用)】---
・遺物銘 :ブラックモアの魔弾
・遺物化魔術師名:『魔弾の射手』シェリー・ブラックモア
・消費MP :7
・他デメリット :銃弾を使用する武器を装備している時のみ使用可能
・戦闘時効果 :以下のいずれかの効果を使用する
①対象1名の『物理無効』『物理反射』を解除した上で、同対象に通常攻撃を行う
②火炎・冷気・電撃・大気・無属性のいずれか1つを付加した通常攻撃を行う
③通常攻撃を行う。この通常攻撃によって与えられたダメージは軽減できない
④対象1名に固定ダメージ10を与える
・内容:
かつてウィザーズインクに在籍していた、女ガンマンの遺物。
自身の撃つ弾丸に、様々な特殊効果を付加する事が出来る。
---【眠り児の報酬遺物】---
・遺物銘 :ニルヴァーナの花
・遺物化魔術師名:『涅槃の魔術師』サハティ・バーイー
・消費MP :2
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :使用者は次のターンまで行動できず、被ダメージが+10される。次のターンに使用する通常攻撃or攻撃魔法のダメージは+15され、弱体化系・状態異常系魔法のダイス目は+2される(通常)
・内容:
魔道の真理を求めた魔術師の遺物。五感を遮断する事で驚異的な集中力を発揮し、次の攻撃の精度を高める。
この遺物は亡き調停者の所有遺物でもあり、修行中の者の手に渡る事を望まれていた。
---【眠り児の報酬遺物】---
・遺物銘 :龍賛求の月琴
・遺物化魔術師名:『微睡楽士』龍 賛求
・消費MP :8
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :対象全員に2ターン『睡眠』を与える。知性+ダイス、対象の知性+10以上で成功(通常)
・内容:
かつて滅びた小トライブの魔術師の遺物。まどろみを誘う音楽を奏で、敵陣の全員を眠らせる。
この遺物は亡き調停者の所有遺物でもあり、修行中の者の手に渡る事を望まれていた。
---【その他の報酬遺物】---
・遺物銘 :クイック&デッド
・遺物化魔術師名:『ワイルドガンマン』ロキシー・ダビッドソン
・消費MP :7
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :準備ターンが必要な武器を使用する際に使用を宣言する。その準備ターンをキャンセルし、即座に攻撃できる(通常)
・内容:
早撃ちを得意とした白のガンマンの遺物。
器用さとハンドスピードを瞬間的に増強し、神速の早撃ちを可能とする。
---【その他の報酬遺物(使い魔持ち用)】---
・遺物銘 :紅蓮のグリモワール
・遺物化魔術師名:『悪魔遣い』ジェイムズ・コール
・消費MP :9
・他デメリット :遺物使用者の使い魔が戦場にいない時は、使用出来ない
・戦闘時効果 :ターン終了時に使用を宣言する。対象1名に知性+ダイス+10の火炎属性ダメージを与える(ターン終了時)
・内容:
使い魔の使役を極めんとした魔術師の遺物。
遺物所持者の使い魔を強化し、火炎のブレスを吐く力を与える。
使い魔のブレスの強さは、使役者の知性と比例する。
---【眠り児の報酬武器(リコさん用)】---
特殊武器:
『メカニカル扇』…攻撃力+8(射程1~2/属性:軽装)
『劇薬スプレー』…対象1名に固定ダメージ5 ※ダイス7以上で3ターン『暗闇』(射程1/属性:軽装)
※GM店長のセッションで使用可能
---【リリの依頼達成報酬(PCのクラスによって変化)】---
特殊武器:『暗殺部隊のナイフ』…攻撃力+10、敏捷+2(射程1~2/属性:近接)
or
特殊武器:『暗殺部隊の拳銃』…攻撃力+10、敏捷+1(射程1~2/属性:射撃)
or
特殊武器:『暗殺部隊の暗器』…攻撃力+6、敏捷+2(射程1/属性:軽装)
※GM店長のセッションで使用可能
(※以上、シナリオ全文)
【NPC遺物】
---【遺物】---
・遺物銘 :色封の短剣
・遺物化魔術師名:『色封の魔術師』阿刀田 総司
・消費MP :6
・他デメリット :眠り児の魔法・エネミー能力・使い魔の行動は封じられない
・戦闘時効果 :白・黒・赤のいずれかの魔法属性を指定する。1ターンの間、指定された魔法属性を持つ戦闘参加者は、魔法と遺物を使用できない(通常)
・内容:
黒の暗殺者の遺物。指定した属性を持つ魔術師の魔力を封じる。
形状は短剣であり、封じる魔法によって色が変わる。
---【遺物】---
・遺物銘 :ノーマライザ
・遺物化魔術師名:『暗殺者』佐村 明里
・消費MP :0
・他デメリット :この遺物の発動中、使用者は他者の魔法や落とし児を視認できない。また落とし児にダメージを与えられない
・戦闘時効果 :『発動』か『解除』を宣言する。発動中は解除を宣言するまで、使用者は魔法と遺物が使用できない(通常)
・内容:
一般人に擬態する特殊遺物。使用者の持つ全魔力を封印し、解除するまで完全秘匿する。
この遺物による擬態は、あらゆる魔術的探知でも看破できない。
この遺物は使用すると、使用者の体内に吸収される。解除は使用者の任意に行え、解除時に体から排出される。
---【遺物】---
・遺物銘 :大蛇の黒牙
・遺物化魔術師名:『黒蛇』相楽 荘亮
・消費MP :12
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :対象全員に通常ダイス分の無属性ダメージと、毒を与える。この魔法は対象の魔法防御力を無視する。射程1~2(通常)
・内容:
黒の暗殺者の遺物。黒霧で大きな毒蛇を形成し、敵にけしかける。
対象の防御力を無視した微ダメージと毒を与える、シンプルな攻撃系遺物。
---【遺物】---
・遺物銘 :カメレオン・カプセル
・遺物化魔術師名:『不可視者』ヒドゥン
・消費MP :通常時3/戦闘時12
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :戦闘開始時の準備フェイズに使用を宣言する。任意の行動を1つ行う(準備フェイズ)
・内容:
対象1名の姿を光学的に見えなくし、匂い・足音・体温等も秘匿する。
魔粒子解析系の魔法や『勘強化』などで看破可能。有効期限は最大10分。
戦闘時に使用した時は、自身の姿を消す事で、必ず奇襲を成功させられる。
ただし1度行動した後は、敵におおよその居場所を知られてしまうため、効果を失う。
---【所有遺物】---
・遺物銘 :メモリーハックデバイス
・遺物化魔術師名:『改竄者』シャイタン
・消費MP :12
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :対象1名~3名の装備魔法から1つを選択し、戦闘終了まで使用不能にする。固有魔法は選択不可(通常)
・内容:
赤のエージェントの遺物。形状は折り畳みキーボード。
対象1名~3名の記憶を改竄出来る。精密な改竄にはかなりの時間がかかるが、一時的な健忘程度であれば瞬時に行える。
術者の味方になるように記憶改竄を行う事で、他者を傀儡のように扱う事も可能。ただし改竄した記憶は、2年程度で元に戻る。
---【遺物】---
・遺物銘 :色変の短剣
・遺物化魔術師名:『色変の魔人』ジョゼ・クロークス
・消費MP :2+使用する魔法
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :この遺物によって装備した魔法を使用できる(常在)
・内容:
黒の暗殺者の遺物。使用者の魔粒子属性を、瞬間的に変える。
この遺物の所持者は、本来の装備魔法に加え、他色の魔法を装備できる。
形状は短剣であり、使用者が使う魔法によって色が変わる。
※この遺物により装備する魔法は、セッション開始前に選択し、キャラクターシートの末尾
に記しておく必要がある。
選択可能な魔法は、自身の魔粒子属性と異なる魔法を、各色2つずつ。魔術レベルはBまで。
【別ルート/ラスボス『アイザック機関』Ver】
>複数のPCが明里を殺そうとし、かつ赤PCの密命達成が絶望的である場合
振り向くと、そこに――
アイザック機関のエージェント、我歩さんが立っていました。
「この展開は無いと思ってたよ……だが仕方ない」
「佐村明里は、アイザック機関が保護する」
「本案件の共通任務は、『阿刀田総司の確保と黒への引き渡し』だ。明里の処遇は関係ない」
「それでいいな、総司? 見返りはお前の持っているシャイタンの遺物を、ダークソンに渡す事」
「お前はイェーガーに引き渡す。事件の真相がわかった今、ニナも悪いようにはしないだろう」
「さて……どうやら戦いの時間だな」
「始めようか、新世代。お前たちの意志を見せてみろ!」
(※ラストバトル開始:VS『運命の魔術師』我歩)
-------------------------
<我歩さん1人の時>
全員準備完了のようですね。それでは我歩の準備フェイズの行動です。
我歩は皆さんを見据えて言います。
「暁は光と闇を分かつ。世界が暁を迎えたからこそ、俺は闇の側に立つ事にした」
「人にはそれぞれ役割がある。だったら俺の役割は、こういう事かと思ってね」
「もっとも俺は、戦闘が専門って訳じゃないからな。色々やらせてもらうよ」
我歩さんがそう告げて、遺物『流れる鋼』を起動します。
我歩さんの意志に連動して動く金属塊が、彼の身を鎧のように包みました。
>1ターン目終了時
その時、不意に我歩さんの傍らに、魔術師が出現しました。
我歩さんの同僚のエージェント、『ヒドゥン』です。
「劣勢かィ、ガフ? さすがに多勢に無勢って事かね」
「同僚のよしみだ、手ェ貸すぜ」
(※アイザック機関のエージェント『ヒドゥン』が、我歩のサポートに現れました。彼が参戦した状態で、戦闘続行です)
>1ターン目終了時(PC未警戒時)
その時、不意に●●さんの背後で衝撃が弾けました。
・『気体操作Ⅱ』…対象1名に大気属性ダメージ:魔法出力+ダイス+15/射程1~2(通常/消費MP4/レベルB/コスト1
背後から魔法による奇襲を受けたようです。
見れば少し離れた所に、いつの間にか我歩さんの同僚のエージェント、『ヒドゥン』が立っています。
「劣勢かィ、ガフ? さすがに多勢に無勢って事かね」
「同僚のよしみだ、手ェ貸すぜ」
(※アイザック機関のエージェント『ヒドゥン』が、我歩のサポートに現れました。彼が参戦した状態で、戦闘続行です)
>ヒドゥンが我歩さんをサポートする時
「ガフ、サポートするぜィ」
>我歩さんが同僚にサポートされた時
我歩「ウィザーズインクってのはこういうトライブだ。個人主義者の集まりのようでいて、意外とチームワークも得意なんだよ」
ヒドゥン「そういうこった。アイザック機関もまた然りってな」
>ターン終了時
「どら、ちィと小技を仕込んでおこうかね」
※ターン終了時に使用出来る魔法を使用する
>3ターン以上経過時の我歩さんの手番
「強いな……お前たちにも譲れないものがあるという事か」
「だけどな、俺も抗争の時代を生きた魔術師なんだ。そう容易くやられるわけにはいかないんだよ」
>3ターン以上経過時のヒドゥンの手番
「若ェのに難儀なこった。俺ァただお仕事するだけよ」
「そうら、ちょっくら止まれィ!」
>『局所重力』成功時
「『局所重力』は赤の奥義の一つよ。修練しねェと使いものになんねェがな」
「さて、こっからは俺の時間だが……決めきれるのかね」
>『弱点操作・大気』成功時
「あんた、風に気ィつけな。俺らァどっちも風遣いさ」
「こっから先の攻撃は、ちと痛ェぞ?」
>4ターン以上経過時の我歩さんの手番
「……思い出すよ。3トライブが抗争を繰り広げていた、あの頃を」
「俺たちもそれぞれの信念を懸けて、至る所で闘っていた。その中で見つけた事がある」
「平穏は大事だ。相互理解も大切だ。だがそれを押してでも、譲れないものがあると」
「それが『信念』――魔術師の力の源であり、闘争心の源泉だ」
>ヒドゥンのHPが0になったら
「ちっ……ドジった、ぜ……」
「ガフ、後は頼まァ!」
>我歩さんのHPが0になったら
「く……今回は、後れをとったか……!」
「……これが俺たちの仕事、そして互いに信念を貫いた結果だ。こうなる事もあるだろう」
「だけどそれは恐らく、決して悪い事じゃない……」
「お前たちもいつかわかるはずだ。闘争の向こうにこそ、光がある事が」
「だから、お前たちも選べ。光に向かって歩むのか、闇の中に生きるのか」
「どちらの答えだとしても、俺は……その答えを、応援するよ」
そう告げて我歩さんは微笑み――
そしてゆっくりと、その場に崩れ落ちました。
(※戦闘終了です)
【別ルート/ラスボス『暗殺者明里』Ver】
>PCが総司を殺めた場合に派生
「総司くん!」
明里は叫び、総司に駆け寄りました。
彼は倒れたまま、震える声で告げます。
「明里……逃げろ……!」
「逃げるって――」
「この中に、お前を殺そうとしている魔術師がいる……抗争時代の清算か、別の理由があるのか……」
「でも、もういいんだ……やっぱりお前には、そんな血なまぐさい世界は、似合わない……」
「お前は行け、こんな闇の中を出て……光の、世界に…………」
その言葉は、最後まで語られる事はありませんでした。
総司がそう言い掛けた時、彼の身体がひび割れ、鉱物となって砕け散りました。
やがてその瓦礫の中から、一枚の写真が出てきます。
それは明里と二人で映っている写真――彼が守りたかったものの肖像でした。
「…………」
それを見た明里の顔が、悲しげに歪みます。
彼女はうつむいたまま、●●さん(総司を殺したキャラ)に告げます。
「……総司くんは、自分が死ぬ事も覚悟していたでしょう」
「抗争時代の彼は、たくさんの人を殺した。その報いを受ける事も受け入れていたはず」
「それは私も同じ……! 誰かを殺そうとする人は、殺されたって文句は言えない」
「それが魔術師世界のルールだとしたら……抗争が終わっても、それが変わらないというのなら」
「私もそれに従って、あなたに報いを与えます」
明里はそう告げて、赤の魔法を起動します。
総司が身に着けていた戦闘用装備と、体内に合成していた遺物が分解され、明里の身を包むように再構築されます。
数瞬の後、そこに現れたのは、全身に赤い光を纏う魔女。
記憶も魔力も取り戻し、暗殺者に戻った明里が、総司の遺物を手に呟きます。
「……ごめんね、総司くん。約束は守れないかもしれない」
「世界が暁を迎えても、私は闇の中を行く……その仄暗い世界こそが、私と総司くんが生きた場所だから」
「始めましょうか、●●さん。赤の暗殺者の力をお見せします」
(※ラストバトル開始:VS『暗殺者』佐村明里)
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
---【基本設定】---
・名前 :佐村 明里(サムラ アカリ)
・二つ名 :暗殺者
・年齢 :18
・性別 :女性
・魔法属性 :赤
・所属トライブ:無所属
・覚醒理由 :大切なものを失った
・願い :その他
・一言コメント:「……」
・自由設定:
阿刀田総司を失い、暗殺者に戻った明里。
---【ステータス】---
・最大HP……50
・最大MP……30
・体力…………5
・魔力量………7
・攻撃力………1
・魔法出力……9
・物理防御力…1
・魔法防御力…2
・敏捷性………6
・知性…………4
・合計値………35
(総合値………HP:50/MP:63/体力:6/魔力:16/攻撃:10/魔出:12/物防:13/魔防:8/敏捷:7/知性:4)
---【特徴】---
・有利な特徴1:理由があれば躊躇なく殺せる
・不利な特徴1:殺傷衝動
---【クラスとスキル】---
・クラス :『ハイエキスパート』…属性=全般/装備不可=無し/補正値=魔法出力+3、魔力量+9/魔術レベルS/装備魔法コスト=9
・スキル1:『獣の力』…NPC専用スキル。1ターンに2回行動が可能になる(常在)
・スキル2:『限界を超えて闘う』…1セッションに1回のみ、HPが0となった時に、HP1で踏み止まる。同時に知性と防御力と敏捷性を-10する(常在)
---【装備品】---
・メイン武器:『コンバットナイフ』…攻撃力+9、敏捷性+1(射程1/属性:近接)
・サブ武器 :『ナイフ』…攻撃力+7、敏捷性+2(射程1/属性:近接)
・防具 :『対物理重兵装』……物理防御力+12、魔法防御力+6 ※必要体力5(属性:通常)
・アイテム :『ロケットペンダント』…射撃武器による攻撃でHP0となった時、1度だけHP1で踏み止まる(使用回数1)
---【装備魔法】---
・『魔粒子付加』…装備した武器や銃弾に赤の魔粒子を付加する。本来物理兵器が通用しない落とし児にもダメージを与える事が出来る(常在/消費MP0/コスト0)
・『身体転移』…100m×魔法出力までの距離を瞬間移動する。発動時間5秒。対象者は自身または術者から10m以内にいる1名(通常/消費MP3/レベルB/コスト1)
・『光学迷彩』…自分の姿を光学的に見えなくする/有効期限は最大10分(通常/消費MP3/レベルB/コスト2)
・『遠隔盗聴』…術者から50m×魔法出力の距離にある、任意の地点の音声を聴き取る。有効期限は5分(通常/消費MP2/レベルB/コスト1)
・『リソース変換』…自分のHPとMPの任意の値、任意の対象者に割り振って与える。1セッションに1度だけ使用可能(通常/消費MP0/レベルA/コスト1)
・『レーザー』…対象1体に無属性ダメージ:(魔法出力+ダイス)×3/射程1~3(通常/消費MP15/レベルS/コスト4)
---【追加装備魔法】---
・『身体治癒Ⅱ』…対象1名のHPを+30(通常/消費MP7)
・『強制安息』…2ターンの間、対象1名を『睡眠』にする:知性+ダイス、対象の知性+7以上で成功(通常/消費MP3)
・『体力吸収』…対象1名に無属性ダメージ:魔法出力+ダイス+6 ※与えたダメージ分、自身のHPを回復/射程1~2(通常/消費MP6)
・『絶え間ない闘争』…ターン終了時に使用を宣言する。任意の行動を1つ行う。1セッションに1度だけ使用可能(通常/消費MP10)
---【固有魔法】---
・固有魔法名:ノーマライザ
・消費MP:0
・他デメリット:この魔法を使用している間は、術者は落とし児にダメージを与える事が出来ない
・戦闘時効果:この魔法を使用している間、術者は魔法を使用する事が出来ない(通常)
・内容:
一般人に擬態する固有魔法。術者の全魔力を封印し、解除するまで完全秘匿する。
解除は術者の任意に行える。この魔法による擬態は、あらゆる魔術的探知でも看破できない。
---【所有遺物1】---
・遺物銘 :色封の短剣
・遺物化魔術師名:『色封の魔術師』阿刀田 総司
・消費MP :6
・他デメリット :眠り児の魔法・エネミー能力・使い魔の行動は封じられない
・戦闘時効果 :白・黒・赤のいずれかの魔法属性を指定する。1ターンの間、指定された魔法属性を持つ戦闘参加者は、魔法と遺物を使用できない(通常)
・内容:
黒の暗殺者の遺物。指定した魔法属性を無差別に封じる。
形状は短剣であり、封じる魔法によって色が変わる。
---【所有遺物2】---
・遺物銘 :色変の短剣
・遺物化魔術師名:『色変の魔人』ジョゼ・クロークス
・消費MP :使用する魔法に準拠
・他デメリット :意志ポイント1以上の時のみ使用可能
・戦闘時効果 :この遺物によって装備した魔法を使用できる(常在)
・内容:
黒の暗殺者の遺物。使用者の魔粒子属性を、瞬間的に変える。
この遺物の所持者は、本来の装備魔法に加え、他色の魔法を装備できる。
形状は短剣であり、使用者が使う魔法によって色が変わる。
※この遺物により装備する魔法は、セッション開始前に選択し、キャラクターシート内に記しておく必要がある。
選択可能な魔法は、自身の魔粒子属性と異なる魔法を、各色2つずつ。魔術レベルはBまで。
---【所有遺物3】---
・遺物銘 :メモリーハックデバイス
・遺物化魔術師名:『改竄者』シャイタン
・消費MP :12
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :対象1名~3名の装備魔法から1つを選択し、戦闘終了まで使用不能にする。固有魔法は選択不可(通常)
・内容:
赤のエージェントの遺物。形状は折り畳みキーボード。
対象1名~3名の記憶を改竄出来る。精密な改竄にはかなりの時間がかかるが、一時的な健忘程度であれば瞬時に行える。
術者の味方になるように記憶改竄を行う事で、他者を傀儡のように扱う事も可能。ただし改竄した記憶は、2年程度で元に戻る。
【別ルート/ラスボス『色断の魔人』Ver】
>黒以外の魔術師が、明里を殺めた場合に派生
「明里ッ!」
総司は叫び、明里に駆け寄りました。
彼女は総司に向け、幽かに微笑みます。
「ああ……総司くんだ……」
その声は虚ろで、目には光がありません。既に意識が消えかけているようです。
混濁した意識の中、明里は総司に告げます。
「私、ずっと探してたよ。総司くんに会うために……」
「明里、もう喋るな! いま傷を――」
「ううん、どうしても伝えたい事があったんだ……」
「私……私は……」
「総司くん…が……――」
その言葉は、最後まで語られる事はありませんでした。
明里がそう言い掛けた時、彼女の身体がひび割れ、鉱物と化して砕け散りました。
やがてその瓦礫の中から、一枚の写真が出てきます。
それは総司と二人で映っている写真――彼女の遺物でした。
「…………」
それを見た総司の顔が歪みました。
彼はうつむいたまま、●●さん(明里を殺したキャラ)に告げます。
「……黒が明里を殺すのは、理に合っている」
「抗争が終わったとしても、それがイェーガーの使命であり、抗争時代の清算だから」
「だが、お前がした事は違う……! ただ己の願いの為に殺したんだ」
「それを非難する気はない。だがお前がそうするならば、俺もその意志に従おう」
「イェーガーではなく、一人の魔術師としてな」
総司の身から、黒の魔力が溢れます。
今までとは一線を画する、暴風のような魔力。魔人だけが得られる力――
第二覚醒を遂げた総司が、●●さんを睨みます。
「……世界が暁を迎えても、俺は未だ闇の中にいる」
「二度とそこから出る事はないだろう。光は永遠に失われた」
「ならば闇の約定に従い、貴様に死の報いを与える」
「抗ってみろ、新世代の魔術師。旧時代の力を、その身に刻み付けてやる」
(※ラストバトル開始:VS『色断の魔人』阿刀田総司)
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
---【基本設定】---
・名前 :阿刀田 総司(アトウダ ソウジ)
・二つ名 :色断の魔人
・年齢 :18
・性別 :男性
・魔法属性 :黒
・所属トライブ:無所属
・覚醒理由 :大切なものを失った
・願い :その他
・一言コメント:「……」
・自由設定:
佐村明里を失い、第二覚醒を遂げた阿刀田総司。
---【ステータス】---
・最大HP……60
・最大MP……30
・体力…………7
・魔力量………5
・攻撃力………3
・魔法出力……7
・物理防御力…3
・魔法防御力…3
・敏捷性………4
・知性…………3
・合計値………35
(総合値………HP:60/MP:48/体力:7/魔力:11/攻撃:15/魔出:7/物防:18/魔防:9/敏捷:5/知性:3)
---【クラスとスキル】---
・クラス :『ストラグラー』…属性=近接/装備不可=射撃武器/補正値=攻撃力+6、魔法防御力+3、魔力量+6/魔術レベルA/装備魔法コスト=15
・スキル1:『獣の力』…NPC専用スキル。1ターンに2回行動が可能になる(常在)
・スキル2:『限界を超えて闘う』…1セッションに1回のみ、HPが0となった時に、HP1で踏み止まる。同時に知性と防御力と敏捷性を-10する(常在)
---【装備品】---
・メイン武器:『コンバットナイフ』…攻撃力+9、敏捷性+1(射程1/属性:近接)
・サブ武器 :『ナイフ』…攻撃力+7、敏捷性+2(射程1/属性:近接)
・防具 :『対物理重兵装』……物理防御力+12、魔法防御力+6 ※必要体力5(属性:通常)
・アイテム :『魔力回復薬』…対象1名のMPを+20(使用回数1)
---【装備魔法】---
・『黒霧付加』…装備した武器や銃弾に黒霧を付加する。本来物理兵器が通用しない落とし児にもダメージを与える事が出来る(常在/消費MP0/コスト0)
・『体力吸収』…対象1名に無属性ダメージ:魔法出力+ダイス+6 ※与えたダメージ分、自身のHPを回復/射程1~2(通常/消費MP6/レベルB/コスト2)
・『猟兵の連撃』…通常攻撃を行った後、攻撃魔法を1つ使用する/射程=装備武器と使用した魔法に準拠(通常/消費MP10/レベルA/コスト2)
・『闇の刃』…対象1名に無属性ダメージ:魔法出力+ダイス+20/射程1~3(通常/消費MP12/レベルA/コスト2)
・『黒霧の鎧Ⅰ』…自身の物理防御力を+5(通常/消費MP2/レベルB/コスト1)
・『対魔の鎧Ⅰ』…自身の魔法防御力を+5(通常/消費MP2/レベルB/コスト1)
・『黒霧展開Ⅱ』…自身の魔法出力を+10(通常/消費MP6/レベルA/コスト2)
・『黒の詠唱』…次のターンに使用する汎用攻撃魔法のダメージor汎用回復魔法の効果が+15され、消費MPが2倍になる(通常/消費MP0/レベルA/コスト1)
・『魔法防御力分断(全)』…対象全員の魔法防御力を-5する:魔法出力+ダイス、対象の敏捷性+5以上で成功(通常/消費MP6/レベルA/コスト2)
・『魔術師の世界』…ターン終了時に使用を宣言する。全ての戦闘参加者は、次のターンに魔法以外の行動ができない。1セッションに1度だけ使用可能(通常/消費MP6/レベルB/コスト2)
・『黒煙戦舞』…自身を戦場外に移動する。次のターンの自分の手番に元の位置に戻り、対象1名に魔法出力+ダイス+20の無属性ダメージを与える(通常/消費MP6/コミュニティ:暗殺部隊+3)
---【追加装備魔法】---
・『身体治癒Ⅱ』…対象1名のHPを+30(通常/消費MP7)
・『強制安息』…2ターンの間、対象1名を『睡眠』にする:知性+ダイス、対象の知性+7以上で成功(通常/消費MP3)
・『魔力集中』…自身の魔法出力を+5(通常/消費MP6)
・『身体転移』…100m×魔法出力までの距離を瞬間移動する。発動時間5秒。対象者は自身または術者から10m以内にいる1名(通常/消費MP3)
---【固有魔法】---
・固有魔法名:モノクローム・セッツ
・消費MP:3
・他デメリット:黒を指定した際は、自身も魔法が使用できなくなる(この固有魔法のみ使用出来る)
・戦闘時効果:白・黒・赤のいずれかの魔法属性1つを指定する。指定された魔法属性を持つ全ての戦闘参加者は、魔法を使用できない(通常)
・内容:
白黒赤いずれかの魔法属性を指定し、有効範囲内にいる全魔術師の魔法を封じる。
魔法を封じられている魔術師は、遺物も使用できなくなる。
複数の色を同時に封じる事は出来ないが、封じる色を切り替える事は任意に可能。
また眠り児の魔法・魔法生物の行動は、封じる事は出来ない。
術者が『意識不明』となった時は、この魔法は解除される。
---【所有遺物1】---
・遺物銘 :色変の短剣
・遺物化魔術師名:『色変の魔人』ジョゼ・クロークス
・消費MP :使用する魔法に準拠
・他デメリット :意志ポイント1以上の時のみ使用可能
・戦闘時効果 :この遺物によって装備した魔法を使用できる(常在)
・内容:
黒の暗殺者の遺物。使用者の魔粒子属性を、瞬間的に変える。
この遺物の所持者は、本来の装備魔法に加え、他色の魔法を装備できる。
形状は短剣であり、使用者が使う魔法によって色が変わる。
※この遺物により装備する魔法は、セッション開始前に選択し、キャラクターシート内に記しておく必要がある。
選択可能な魔法は、自身の魔粒子属性と異なる魔法を、各色2つずつ。魔術レベルはBまで。
---【所有遺物2】---
・遺物銘 :メモリーハックデバイス
・遺物化魔術師名:『改竄者』シャイタン
・消費MP :12
・他デメリット :無し
・戦闘時効果 :対象1名~3名の装備魔法から1つを選択し、戦闘終了まで使用不能にする。固有魔法は選択不可(通常)
・内容:
赤のエージェントの遺物。形状は折り畳みキーボード。
対象1名~3名の記憶を改竄出来る。精密な改竄にはかなりの時間がかかるが、一時的な健忘程度であれば瞬時に行える。
術者の味方になるように記憶改竄を行う事で、他者を傀儡のように扱う事も可能。ただし改竄した記憶は、2年程度で元に戻る。
---【所有遺物3】---
・遺物銘 :ノーマライザ ※阿刀田総司装備Ver
・遺物化魔術師名:『暗殺者』佐村 明里
・消費MP :6
・他デメリット :1戦闘に1回のみ使用可
・戦闘時効果 :対象1名を一般人と化し、全ての魔法を封じる(通常)
・内容:
一般人に擬態する特殊遺物。使用者の持つ全魔力を封印し、解除するまで完全秘匿する。
戦闘時に使用する際は、黒霧によって対象者の体内に埋め込み、強制起動する。
対象は一般人と化し、全ての魔法が使用できなくなる。
【ラストシーン『After Dark』】
闘いが終わった後――皆さんはその場に佇みました。
総司・明里・相楽は、それぞれ重傷を負っています。
手当てしなければ、命を落としてしまうでしょう。
傷ついた3人の魔術師に対し、あなたたちは――?
※最後のドラマパートです。それぞれお望みの行動を取ってください。
>全PCの行動が終了したら
(※シーン終了です。お疲れさまでした)
(※本編は終了しました。希望する方のみ、エピローグに入ります)
【シーン4『Still in the Dark』】
――総司と明里の闘いは、熾烈を極めました。
総司が固有魔法を起動しようとすると、明里が即座に対抗魔法を使用。能力発動を阻害します。
明里は戦闘用の装備を一切持っていませんが、それでも総司と互角に渡り合っています。
しかしその死闘にも、やがて終わりが訪れました。
明里の放ったレーザーを総司がかわし、明里に肉薄。押し倒すように馬乗りになり、その首にナイフを突きつけます。
決着の構図――明里の目にも、諦観の色が滲みます。
明里
「やっぱり強いなぁ、総司くん……」
「……いいよ、終わらせて。最期に本当の私を見せられてよかったよ」
明里が静かにそう告げます。しかし、総司は――
総司はナイフを明里の首に突き付けたまま、動けませんでした。
総司
「くそっ……くそぉおおお!」
「なんで殺せないんだ! ずっとそうしようと思ってたのに!」
「そうしなければ……師匠と過ごした日々が、嘘になるってのに……!」
彼の手は震えていました。唸るような声が、彼の口から溢れます。
イェーガーの使命と、自分の意志。それが相反しているのでしょう。
※何か行動しますか?
>黒PCが密命を放棄しなかった場合
その時、皆さんの背後で――
「それでいいのさ、イェーガー」
そんな声が聞こえました。
>黒PCが密命を放棄した場合
その時、皆さんの背後で――
「使命を放棄するのか?」
そんな声が聞こえました。
>共通
一瞬後に、銃声が響きます。
飛来した無数の弾丸が、総司と明里を捉えました。
二人は折り重なるように、その場に倒れ伏します。
その時、傾いていた陽が沈み、辺りは闇に呑まれました……。
◆事件現場・夜◆
宵闇を迎えた街の片隅で――
振り返ると少し離れたところに、見知った魔術師が立っていました。
片手にショットガンを、片手にサブマシンガンを持った少年。
総司の友人の黒の魔術師、『相楽荘亮』――彼が皆さんに歩み寄りながら、静かな声で言います。
「ずっと見てたよ。総司を探す一方で、あんたらを監視させてもらってた」
「改めて名乗らせてもらおう。シュバルツイェーガー暗殺部隊、『黒蛇』こと相楽荘亮だ」
「入ったのは最近だけどな。総司が抜けた後、努力して努力して、ようやく入隊が叶った」
「逃げた総司の代わりに、俺がその座に着いたんだよ」
相楽は一瞬寂しげな眼で、総司を見ました。すぐに鋭い視線を、皆さんに戻します。
------------------------------
>黒PCが密命を放棄しなかった場合
「久留木義也さん。あなたは正しいと、俺は思います」
「他の色と触れ合っても、決して慣れ合う事なく、自らの信念を貫く……それが黒の魔術師のあるべき姿だ」
「俺たちは黒の矜持に従い、その女を消す。総司がやれないなら、俺がジョゼ・クロークス隊員の仇を討つ」
「それを邪魔する者は――誰であろうと、敵だ」
------------------------------
>黒PCが密命を放棄した場合
「久留木義也、黒の使命を放棄して明里を逃がすか? かつて同胞を殺した、その女を」
「その選択が哀しいよ、俺は……黒の結束は薄れちまったのかってな」
「抗争が終わっても、過去が消える訳じゃない。悲劇も罪も、永遠に残る。それを忘れないのがイェーガーだ」
「俺は暗殺部隊の一員として、その女を消す。総司がやれないなら、俺がジョゼ・クロークス隊員の仇を討つ」
「それを邪魔する者は――誰であろうと、敵だ」
------------------------------
>共通
相楽はそう言って身構えます。戦闘準備する間も与えず、襲い掛かろうとしています。
※相楽と戦いますか?
※今回は戦闘前の準備行動は、HP&MP回復のみ可能です。ステータス強化系の行動はできません。
了解、戦闘を開始します。
(※戦闘開始:VS『黒蛇』相楽荘亮)
準備フェイズです。戦闘時位置表の任意の位置にコマを置いて下さい。
武器をサブ武器に変更する方は、宣言して下さい。
-------------------------
<相楽1人の時>
全員準備完了のようですね。それでは相楽の準備フェイズの行動です。
彼は皆さんを見据えて言います。
「暁は光と闇を分かつ。世界が暁を迎えても、俺たちは未だ闇の中にいる」
「闇から出るつもりもない。望んでこの世界に足を踏み入れたんだ」
「始めようか、光の住人。この平穏な時代に、俺たちの小さな闘争を」
そう告げる相楽の目には、決して退かない決意が浮かんでいました。
・スキル『不退転の決意』…NPC専用スキル。パーティメンバーが1人の時、1ターンに3回行動が可能になる(常在/SE73)
-------------------------
>相楽の手番①
相楽の手番です。彼はスキルにより3回行動、1回目の行動です。
「俺は総司とは違う。情に流され、使命を放棄したりはしない」
「そんな情はもう捨てた。強くなるために、俺は人の心を捨てて蛇となった」
「そうしてようやく、自分の居場所を手に入れた……イェーガーの使命を果たす事が、俺の生きる意味なんだよ」
相楽がそう言った瞬間、彼の身から黒霧が溢れ出し、大蛇となって皆さんを襲いました。
・固有魔法『オロチ』:射程1~3の対象全員に、通常ダイス分の無属性ダメージと毒を与える。この魔法は対象の魔法防御力を無視する(通常/消費MP12/SE74)
2d6 ※オロチ(SE55)
(※状態異常『毒』…ターン終了ごとにHP-5)
続けて相楽の二回目の行動です。
・『黒霧の鎧Ⅰ』…自身の物理防御力を+5(通常/消費MP2/SE71)
さらに相楽の三回目の行動です。
・『対魔の鎧Ⅰ』…自身の魔法防御力を+5(通常/消費MP2/SE71)
相楽の手番終了です。
>1ターン目終了
ターン終了です。
次のターンに入る前に、相楽のターン終了時の行動です。
「シュバルツイェーガー暗殺部隊……黒の中の、更なる闇。決して光浴びる事なき組織」
「だが、その所属者の結束は強く……互いに護り合いつつ、世の裏で戦い続けてきた」
「その仲間が俺を、今も護ってくれている」
相楽の体内に合成された、亡き仲間の遺物が発動します。
・遺物『逆境になお咆える』…ターン終了時に使用を宣言する。(自パーティ人数-敵パーティ人数)×5、味方全員のHPを回復する(ターン終了時/消費MP4/SE44)
>2ターン目開始時
「お前たちの事は、調べさせてもらったよ。暗殺部隊の情報網でな」
>2ターン目・白PC手番
「葛井千桂……あんたからは、強い白の意志を感じる」
「あんたが純白だとしたら、暗殺部隊は漆黒だ」
「白と黒は相容れない。こうして闘うのが、250余年も続く宿命だ」
>2ターン目・黒PC手番(密命順守版)
「久留木義也さん、あなたは本物の黒です」
「黒は何色にも染まらない。己の生き方を迷わない」
「あなたのような魔術師に、俺もなりたいと思ってた……共に闘える事、光栄に思います」
>2ターン目・黒PC手番(密命放棄版)
「久留木義也。お前はなんのために生まれてきた?」
「シュバルツイェーガーに仕える為。黒の使命を果たす為だ、違うか?」
「もしも違うというのなら――その選択に敬意を以て、俺はお前の『敵』となる」
>2ターン目・赤PC手番
「ダークソン……あんたは俺と同じ臭いがするよ」
「闘争する事でしか、自分の存在意義を示せない。闇の側の住人だ」
>2ターン目・眠り児PC
「藤森小太郎……自ら望んで、戦場に赴いた眠り児」
「お前は何を望む? 恩人の願いに従うだけか?」
「お前自身の意志を見せてみろ!」
>MP5以下で相楽の手番を迎えた時に派生
「なかなかやるな、新世代の魔術師たち……! だが、俺も退く訳にはいかない」
「才能のない落ちこぼれ魔術師でも、意志と覚悟次第で強くなれる」
「俺がその事を証明してやる……!」
相楽は意志ポイントを1使用し、自身のMPを10回復しました(この行動は手番を消費しません)。
>MP5以下かつ被ダメージで派生
「効くな……! だが、その程度じゃ倒れない」
「状況が厳しいほど、痛みが深いほど、イェーガーの戦意は研ぎ澄まされていく……!」
相楽は意志ポイントを1使用し、自身のMPを10回復しました(被攻撃時行動)。
>相楽の手番③
相楽の手番です。
「黒の先輩たちが言ってたよ。『勝てないからやらないとか、そういう闘いじゃないんだ』って」
「そう簡単に諦めるようだったら、俺達はここまで戦ってこれなかったって」
「敵が何人でも、たとえ勝ち目がなくとも、指一本でも動く限り、俺は退かない」
「それが俺たち、黒のトライブだ。シュバルツイェーガーだ!」
2d6+{攻撃}+4+3 ※通常攻撃・サブマシンガン・銃器格闘術補正(射程1/クリティカル無し/SE34)
相楽の二回目の行動です。
・『負傷縫合』…対象1名のHPを+15(通常/消費MP4/SE44)
相楽の三回目の行動です。
・『分断障壁』…自身に『物理無効』を与える(通常/消費MP3/SE45)
>相楽の手番④
相楽の手番です。
彼は度重なるダメージに血を吐きながらも、決死の形相で踏み止まります。
「……あの抗争の時代。先陣を切って戦っていた精鋭魔術師たちに、俺は憧れていた」
「ニナ・ファウストに、フリッツ・メフィストに、獅堂勇に、アリシア・ヴィッカーズに」
「シウ・ベルアートに、ジョゼ・クロークスに、そして阿刀田総司に……憧れてたんだ」
「俺もそうありたいんだよ。強くならなきゃ、自分の意志を貫く事なんて出来ない」
「俺という魔術師が、この世界に存在していた証を示せない――そうだろう?」
相楽の身から黒霧が溢れ出し、彼の銃を包みます。
・『霧纏う牙Ⅱ』…自身の攻撃力を+10(通常/消費MP6/SE52)
さらに相楽の二回目の行動です。
・武器変更:メイン武器とサブ武器を持ち変える
サブ武器の『ショットガン』に持ち替えた上で、相楽の三回目の行動です。
「喰らえ!」
2d6+{攻撃}+6+5+3 ※通常攻撃・ショットガン・至近距離補正・銃器格闘術補正(射程1/SE61)
相楽の手番終了です。
>4ターン目終了
ターン終了です。
次のターンに入る前に、相楽のターン終了時の行動です。
まず意志ポイントを使用し、MPを回復。
「まだだ……まだ、終わらない……!」
「これが俺の、切り札だ!」
・『絶え間ない闘争』…ターン終了時に使用を宣言する。任意の行動を1つ行う。1セッションに1度だけ使用可能(通常/消費MP15/SE73)
この魔法によって得た手番で、相楽は暗殺部隊の秘技を使います。
・『黒煙戦舞』…自身を戦場外に移動する。次のターンの自分の手番に元の位置に戻り、対象1名に魔法出力+ダイス+20の無属性ダメージを与える(通常/消費MP6/SE55)
相楽は空間合成を駆使し、戦場のどこかに身を潜めました。
>相楽の手番⑤
姿を消していた相楽が、●●さんの前に姿を現します!
次の瞬間、無数の刃が●●さんを襲いました。
2d6+{魔出}+20 ※黒煙戦舞(SE36)
「やった、か……!」
>相楽のHPが0になった場合
相楽のHPが0になりました。
しかし彼は意志を奮い、なおも立ち上がります。
(※意志ポイント使用:意識不明から一度だけ、HP1で復帰します)
「魔術師は……意志の、生き物だ……!」
「たとえ、間違っていても……時代と逆行してるとしても……」
「俺は、俺の意志に従って……! 狩人の使命を……!」
2d6+{攻撃}+6+3+5 ※通常攻撃・ショットガン・至近距離補正・銃器格闘術補正
>黒PCが相楽と共闘しており、かつ黒PCがピンチになった時
「このままじゃ厳しいか……新世代の魔術師たちってのも、なかなか……!」
「……だがな、まだ終わらない。『狩人』の意志は、『猟犬』に託す」
「久留木さん、後はお願いします!」
相楽はそう告げて、隠し持っていた遺物を使いました。
---【遺物使用】---
遺物銘:歌い継がれる狩人の詩
遺物化魔術師名:『黒山鳥』エルヴィン・ハイワンド
消費MP:8
他デメリット:使用すると、自身のHPが0になり、ステータス『重傷』になり、戦闘から離脱する
戦闘時効果:対象1名のHPを30回復し、意志ポイントを+1し、『2回行動』を与える。対象が意識不明でも使用可能(通常)
内容:自身の生命力と引き換えに、対象1名の傷を癒し、限界を超えた戦闘力を与える。
(SE46)
これにより相楽は戦闘離脱。義也さんが回復かつ『2回行動』となって、戦闘続行です。
------------------
>決着
衝撃に相楽が、大きくよろめきました。
その手から、銃が零れ落ちます。
「俺の全てを懸けても、勝てないか……新世代の魔術師ってのは、強いんだな……」
「でもこれで、ようやく俺も……本当のイェーガーに、なれた気がする……」
「ありがとな、魔術師たち……そして、眠り児……」
「お前たちがこの世界で、自らの意志を貫けることを……一人の魔術師として、祈るよ……」
相楽は皆さんにそう告げて、微笑み――
そしてゆっくりと、その場に倒れ伏しました。
(※戦闘終了です。ラストシーンに入ります)
(※ラストシーンでは、全員がシーンプレイヤーです。行動の優先順はありません。自由に発言・行動して下さい)
(※複数のPCが行動が相反した時のみ、イニシアティブ表に従って行動順を決めます)
【シーン3『秘密』】
――皆さんは気絶した総司を前に、彼が目覚めるのを待っていました。
やがて総司は目を覚まします。
「う……」
「これは……あんたらが、手当てしてくれたのか?」
「あんたらは、何が目的なんだ。なぜ3トライブと眠り児が協力してまで、俺を追っている?」
「師匠殺しの罪で、黒が俺を追うのはわかる。だがなぜ他トライブまで……」
>3トライブ抗争が終わった事を教える
「抗争が終わった……!? 250年以上も続いた、トライブ間抗争が!?」
「バカな、あれだけ憎み合ってたのに……!?」
>なぜ抗争終結を知らないのか聞く
「……俺がシュバルツイェーガーにいたのは、『襲撃者』トリスタニア・アーテルが現れた頃までだ」
「それから二年あまり、魔術の世界から離れていた……知らなかったよ、和平を迎えていたなんて」
>ラプラスについて聞く
「……赤の魔女には、悪い事をした。敵だとしか思っていなかったから……」
「抗争時代のエスティ・ラプラスは、黒にとっては恐ろしい存在だった。平穏の中じゃ忘れがちかもしれないがな」
>事件の真相について聞く
「……約束してくれるか? ここで俺から聞いた話を、他の誰にも話さないと」
「そして事が終わって、明里が生きていたら……アイツを守ってくれると、約束して欲しいんだ」
「もしも誓ってくれるなら、全てを話す」
>上記について誓ったPCがいたら派生
総司は決意したように頷き、そして語り始めました。
2年間、彼が胸に押し込めていた、あの事件の真実を――
「……師匠を殺したのは、俺じゃない」
「明里が殺したんだ。そしてアイツは、その事を忘れている」
「明里は一般人じゃない、魔術師なんだよ。固有魔法は『自身の魔力を封じ、一般人に擬態する』能力」
「アイツはその能力を使って、赤の汚れ仕事をやっていた……父親と一緒にな」
「その事を知る者は、今となっては俺しかいない」
「2年前の事件で、俺と師匠が殺した赤の魔術師『シャイタン』――本名『佐村 陣』」
「それが俺の両親の仇であり、同時に明里の父親だった」
「事件が起きた夜、俺と師匠はシャイタンを暗殺した。だがその時、明里も現場近くに潜んでたんだ」
「師匠はニナさんに任務成功を報告している間に、明里の襲撃を受けた。俺はそこで初めて、アイツが魔術師だと知ったんだ」
「ずっとクラスで一緒にいたのに……明里が赤の暗殺者だなんて、考えもしなかった」
「明里は強かった。瞬く間に師匠を殺し、俺をも殺そうとしたが……止めを刺す直前で、手が止まった」
「アイツもそこでようやく、目の前にいる魔術師が俺だと気づいたらしい」
「明里は俺を殺せないと言った。『殺さなきゃいけないのに、お父さんの仇なのに』って、涙を流してた」
「父親にやらされていた仕事なんだろう……アイツは暗殺者になんか、向いてなかったんだ」
「……俺は明里と話し、アイツをこの世界から救おうと思った」
「アイツの固有魔法で一般人になってもらい、その上で魔法に関する記憶を消した……」
「シャイタンの固有魔法は、一種の記憶操作系能力だった。その遺物を使えば、かなり精緻な記憶操作が出来たんだよ」
「俺は明里の記憶を操作し、自分が魔術師だった事は全て忘れさせ……一般人として生きてきた、偽の記憶を与えた」
「父親は交通事故で死んだ事にした。俺との戦いの記憶も消した。だから明里は本当に、自分をただの一般人だと思っている」
「明里が魔術師だと言う事を知る者は、赤のトライブの中にもいない。シャイタンが完全に隠してたからな」
「だから明里が、記憶と魔力を失えば、アイツは一般人として生きていける。血なまぐさい世界から解放される」
「そう思って俺は街を出た。師匠を殺したのは俺だという事にして、全ての罪を背負ってな」
「……イェーガーの使命を放棄して、俺は逃げた。師匠殺しの罪をかぶって、孤独なヒーロー気分で」
「だけど眠るたびに、夢に現れるんだ……死んだ師匠が」
「俺に生き方を教えてくれた人。共に闘った戦友であり、俺の第二の親」
「師匠の遺物は、俺の胸の中に埋まっている。あの人の意志と共に……」
総司は自分の胸に触れました。そこに彼の師匠の遺物が、合成されているのでしょう。
「師匠の遺物が、俺に語り掛けるんだよ。『戦場に戻れ、暗殺部隊の使命を果たせ』って」
「……だから俺は、この街に戻ってきた」
「それともう一つ、問題がある」
「シャイタンの遺物による記憶操作には、有効期限がある……明里の改竄された記憶は、もうすぐ戻る」
「それがなければ、俺の後悔なんか胸にしまって、秘密を墓まで持っていくつもりだった」
「だが、時間がない……! いま明里の記憶が戻ったら、何が起こるかわからない」
「あいつは3トライブ抗争が終わった事を知らないんだ……! 2年前の行動原理のまま、誰かを襲う可能性がある」
「……師匠が死んだのは、抗争の結果だ。明里に恨みはない」
「ただ、俺は知りたいんだ……記憶を取り戻した明里に、俺の後悔を伝えた時、アイツが何を望むか」
「もしも明里が、俺と同じ気持ちだったら。闘う事を望んだなら――」
「俺はアイツと闘う。俺たちの抗争にケリを着ける」
「それが終わるまでは――俺たちは闇の中から、抜ける事が出来ないんだよ」
★事件の真相がわかりました。ジョゼ・クロークス殺しの真犯人は、佐村明里です(手がかり入手)
★そして総司が戻ってきた理由は、明里と再会するためです(手がかり入手)
★明里が記憶を取り戻し、かつ総司と闘う事を望んだ時、総司は彼女と決着を着ける事を望んでいます(手がかり入手)
これがこの事件の真実でした。
それを知った千桂さんは、そして他の皆さんは……?
(※各PCの答えが出た所で、明里のいる場所『事件現場』に移動する)
------------------------------------
<移動した後>
◆事件現場◆
「……明里」
「総司くん!?」
明里が総司に駆け寄ります。総司は彼女を見つめました。
「……お前にずっと隠していた事がある」
「今、本当の事を教えるよ」
総司はそう告げて、体内に合成しておいた明里の父親の遺物を起動します。
それにより、明里の改竄されていた記憶が復元され――
彼女は本当の記憶を取り戻しました。
「っ……」
明里の目が見開かれます。
やがて彼女は震えた声で、総司に向けて呟きました。
明里
「……今、思い出した……」
「お父さんが、本当はどんな風に死んだのか……」
「この場所で最後に会った時の記憶も、お父さんの死の事も……」
「全部総司くんが造ってくれた、嘘の記憶だったんだね」
総司
「……ああ。恨むか?」
明里
「総司くんに恨みはないよ……お父さんが死んだ事も、抗争の結果だから……」
明里は総司から目を逸らし、囁くように言います。
明里
「……ずっと総司くんに会いたいと思ってた」
「どうしてこんなに会いたいか、自分でもわからなかった」
「だけど、ようやくわかった……総司くんに会いたかった理由は――」
「あの時の選択を、後悔していたから……!」
総司
「……お前も、俺と同じか。父親殺されて、黙ってられるわけないよな」
明里
「あんな人だけど、お父さんだったから……育ててくれた恩があるから……」
総司
「仇は討たなきゃ、だよな……お互いに……」
総司は懐からナイフを取り出しました。明里も魔術ウィンドウを起動します。
黒の暗殺者と赤の暗殺者が、夕暮れの裏路地で対峙しました。2年前の事件の時と同じに。
総司
「悪いな……これはオレと明里の問題なんだ」
そして皆さんが止める間もなく、総司は空間分断を使用。
二人の闘いを、誰も邪魔できなくしました。
総司
「……終わらせようか、明里。俺たちの抗争を」
明里
「うん……今度は途中でやめたりしない、最後まで……」
その言葉と共に――総司と明里の闘いが始まりました。
(※シーン終了です、お疲れさまでした)
【マスターシーン『約束の場所で』/佐村明里の視点】
――明里は独り、待っていた。
総司と最後に会った、その場所で。彼の無事を祈りながら。
「総司くん……」
夕暮れの空に向けて、明里は彼の名を呼ぶ。
2年間、会いたいと思い続けてきた少年の名を。
なぜそんなに会いたいのか、彼女自身わかっていない。
ただ、もう一度彼に会えば、その理由がわかる気がした。
話したい事がたくさんある。聞きたい事もたくさんあった。
2年間、心に押し込めてきた想いを告げるまで。
明里はいつまでも、総司が来るのを待ち続ける……。
【シーン2『闇に生きる男たち』】
総司は皆さんを見回し、ダークソンさんに目を留めました。
「あんた普通の魔術師じゃないな……赤の暗殺者か、フリーのエージェントってところか」
「黒と一緒にいるって事は、俺を消しに来たのか? ニナさんあたりに雇われて」
「抗争の中でも、俺ごときの為に共同戦線を張ってくるとはな……それだけ師匠殺しの罪は重いか」
「だが俺にはやるべき事がある。悪いが切り抜けさせてもらうぞ」
総司は黒霧を発し、鎧のように身にまといます。
・『黒霧の鎧Ⅰ』…自身の物理防御力を+5(通常/消費MP2/レベルB/コスト1)
※総司と戦いますか? 戦闘前の準備行動は1つだけ可能です。
ただし武器変更は自由に可能です。サブ武器に持ち替えたい方は、宣言して下さい。
========================================================
<戦闘シーン>
========================================================
それでは戦闘開始です。
画面左上『戦闘時位置表』の任意の位置に、ご自分のコマを置いて下さい。
総司側に着く方は、『敵前列』or『敵後列』にコマを置く事も可能です。
----------------------
<誰かが総司側についた時>
「ッ……!? あんた、どうして……!?」
----------------------
それでは1ターン目を開始します。まずは千桂さんからです。
手番が来た方は、それぞれチャットパレットの『戦闘時コマンド表』から、取りたい行動を選択して下さい。
ダメージ処理やステータス変化などは、GMが全て処理します。
皆さんはご自身の行動選択・戦略などに集中して結構です。
※なお戦闘中の会話は、短い会話であれば自由です。自身の手番でなくても行って結構です。
説得や聞き込みなど、長めの会話をしたい場合のみ、自身の手番の際に『対話する』と宣言して下さい。
----------------------
>総司の手番①
総司の手番です。
「…………」
総司は無言で、皆さんを見据えています。その身から見てわかるほどの、黒の魔粒子が溢れ出します。
・スキル『獣の力』…NPC専用スキル。1ターンに2回行動が可能になる(常在/SE73)
このスキルにより、総司は2回行動です。まず一回目の行動です。
「多色共闘とは、俺の弱点を理解しているようだな……だがそれでも、一部は封じる事が出来る」
総司はそう言って、固有魔法を発動しました。
・固有魔法『モノクローム・セッツ』…白・黒・赤のいずれかの魔法属性1つを指定する。指定された魔法属性を持つ全ての戦闘参加者は、魔法を使用できない(通常/SE72)
封じる魔粒子属性は――●です!
続けて総司の2回目の行動です。
「一気に決めさせてもらうぞ」
総司はそう言って、暗殺部隊秘伝の魔法を使います。
・『黒煙戦舞』…自身を戦場外に移動する。次のターンの自分の手番に元の位置に戻り、対象1名に魔法出力+ダイス+20の無属性ダメージを与える(通常/消費MP6/SE55)
総司は空間合成を駆使し、姿を消しました。
戦場のどこかに潜み、隙を見て攻撃してくるつもりのようです。
総司の手番終了です。
>総司の手番②
総司の手番です。
彼は突如●●さんの前に姿を現し、高速の斬撃を繰り出します。
2d6+{魔出}+20 ※黒煙戦舞(SE36)
続けて総司の2回目の行動です。
「……あんたたちが何を目的に、俺を探していたのかは知らない」
「だが俺はあんたたちの思惑がどうあれ、俺は俺の使命を果たす」
・『黒霧の鎧Ⅰ』…自身の物理防御力を+5(通常/消費MP2/レベルB/コスト1)
総司は魔法を重ね掛けし、護りをより固めました。
>総司の手番③
総司の手番です。
まず総司は意志ポイントを2消費し、MPを20回復します(手番消費無し)。
それから改めて、総司の一回目の行動です。
「強いな……俺の力だけじゃ、切り抜けるのは難しそうだ」
「師匠、力を借ります」
総司はそう言うなり、隠していた遺物を起動しました。
・遺物『色変の短剣』…総司の師匠の遺物。使用者の魔粒子属性を瞬間的に変える。 (SE72)
この遺物により、総司は自身の魔粒子属性を一瞬変換。白の魔法を使用します。
・『強制安息』…2ターンの間、対象1名を『睡眠』にする:知性+ダイス、対象の知性+7以上で成功(通常/消費MP3/SE48)
2d6+{知性} ※強制安息/対象の知性7以上で成功
or
この遺物により、総司は自身の魔粒子属性を一瞬変換。赤の魔法を使用します。
・『魔力集中』…自身の魔法出力を+5(通常/消費MP6/SE41)
続けて総司の二回目の行動です。
総司は体内に隠し持っていた『エージェント・シャイタン』の遺物を使用します。
・遺物『メモリーハックデバイス』…対象1名~3名の装備魔法から各1つを選択し、戦闘終了まで使用不能にする。固有魔法は選択不可(通常/消費MP9/SE47)
その遺物の作用により、千桂さんは『強化攻撃Ⅱ』を、ダークソンさんは『光学デコイ』を、コタローさんは『身体治癒Ⅰ』を封じられました。
総司の手番終了です。
>戦闘中に抗争が終わった事を知らされたら
「抗争が終わった……!? 250年以上も続いた、トライブ間抗争が!?」
「バカな、あれだけ憎み合ってたのに……!?」
「……俺がシュバルツイェーガーにいたのは、3トライブが新宿で死闘を繰り広げていた頃までだ」
「それから二年あまり、魔術の世界から離れていた……知らなかったよ、和平を迎えていたなんて」
>誰かに逃げる事を勧められたら
「俺は逃げない……! 彼らが事件の真相を追っているのなら、ここで止める必要がある」
「今、倒すしかないんだ! 彼らを倒すのに協力してくれ!」
>総司のHPが0になったら
総司の身がぐらりと揺れました。度重なるダメージに、限界が来たようです。
「くそっ……! こんなところで、敗れるわけには……!」
「俺には、まだ……戦うべき相手が……」
総司はそう言いながら、その場に崩れ落ちました。
(※戦闘終了です)
----------------------------
>戦闘終了後
戦闘が終わった後、皆さんは倒れた総司を見下ろしました。
そんな彼に対する、ダークソンさんの行動は? そして皆さんは……?
>PC行動終了
(※シーン終了です。お疲れさまでした)
後編も半分まで来ましたので、少し休憩したいと思います。
休憩の間、幕間劇をお楽しみください。
【シーン1『真実に至る最後の鍵』】
皆さんは総司の自宅前に到着しました。
普通の一軒家のようです。長らく人が住んでいない様子で、庭の草が生い茂っています。
その前に、皆さんの見知らぬ少女が立っています。物憂げな顔で、総司の家を見つめています。
「……」
※NPC会話タイムです。ラウンドは気にせず、ご自由に会話なさって下さい。
アイテム・魔法・特徴効果の使用は、会話の流れに関係なく、いつでも可能です。
>明里がPCに気づいたら発生
「……あの、すみません。あなたたちは……?」
「ひょっとして、総司くんのお知り合いですか? 学校以外での……?」
少女はあなたたちをまじまじと見回し、コタローさんに目を留めます。
年が近いので、比較的話が通じやすいと思ったのかもしれません。
>PCがうまくごまかせない場合発生
※知性ダイスを振ってください(達成値11)。
※コタローさんの特徴効果『コミュ力が高い』が発動します。
※千桂さんの特徴効果『信頼されやすい』が発動します。
>条件達成
「なるほど……そうなんですか……」
少女は素直に信じてくれたようです。皆さんに向けて自己紹介します。
>条件未達成
「は、はぁ……そう、なんですか……」
少女は少し納得できていないようです。
しかしあえてそれを振り切るように、皆さんに向けて声を上げます。
※内部パラメーター:明里『信頼』が×
>共通
「あ、私、佐村 明里(サムラ アカリ)っていいます」
「総司くんとはクラスメートでした。高校入学の時に出会って、1年ほど一緒にいたのかな」
「総司くんがいなくなった事が、ずっと気になってて……探してるんです」
★総司の元クラスメート『明里』と出会いました(手がかり入手)
☆NPC説明『佐村 明里』…本セッション独自のNPC。総司の元クラスメート。
>明里が魔術師か調べる
明里からは魔粒子の反応は、全く感じられません。完全にただの一般人のようです。
>時間経過で発生
そこで明里が意を決したように、皆さんに向けて声を上げます。
「あの、皆さん! もし総司くんを探してるなら……私もご一緒していいですか?」
「足手まといかもしれないけど、総司くんの事なら、少しわかりますし……」
>上記にPCが同意する
明里はほっとした顔で言います。
「よかった。じゃあちょっと、一緒に来てもらえますか?」
「総司くんと関わりのある場所、ご案内します」
明里はそう言って歩き出します。
皆さんはそれに導かれ、総司の家を後にしました。
★明里が総司の捜索に、協力してくれる事になりました(手がかり入手)
(※場所移動)
--------------------------------------
<PCが総司の家に侵入した場合>
--------------------------------------
●●さんは、総司の自宅に侵入しました。
普通の一軒家です。2年ほど人が入っていない様子です。
二階には、総司の自室と思しき部屋がありました。
------------
その机の上に、デジタルフォトフレームを見つけました。
電源を入れてみると、総司と明里が一緒に映っている写真が映りました。
写真を切り替えていくと、他にも何枚か明里が映っている写真がありました。
いずれも総司とは仲良さげで、一般的な思春期の男女って雰囲気です。
総司は高校では、普通の高校生を演じていたのかもしれません。
★総司と明里が映っている写真を見つけました。二人は仲が良かったようです(手がかり入手)
------------
その傍に、走り書きのメモが残されています。そこにはこう書かれています。
『すみませんニナさん。俺は裏切り者です。
例の任務の後、師匠と口論になり、発作的に殺してしまいました。
俺にイェーガーの資格はありません。戦場を去ります。
大いなる敵との戦いを控えた今、シュバルツイェーガーの勝利を祈ってます』
★総司は隣神との決戦前に、このメモを残したようです(手がかり入手)
------------
家電を調べると、留守録が入っていました。
再生してみると、明里の声でこんなメッセージが再生されました。
『総司くん。聞いて貰えるかわからないけど、この言葉だけは伝えたいです。
私、あれから色々考えたんだけど……やっぱり総司くんが、そんな事をするわけない。
誰かを庇っているの? だとしたら誰を?
本当の事を知りたいよ。いつか話してもらえればいいなと思ってます』
★明里は、総司が誰かを庇っていると考えているようです(手がかり入手)
------------
めぼしい情報はこのくらいのようです。●●さんは皆さんのところへ戻りました。
これらの情報は、他の方々と共有してもしなくても結構です。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
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◆川沿いの道◆
皆さんは明里に導かれ、川沿いの道に来ました。
明里が歩きながら言います。
「……この道、総司くんとよく歩いたんです。といってもただの通学路なんですけど」
「総司くんとは家が近いから。一緒に登下校しながら、色んな事を話しました」
「総司くんにご両親がいない事も……その中で聞きました」
明里はそう言って、視線を落としました。
※NPC会話タイムです。ラウンドは気にせず、ご自由に会話して下さい。
会話の流れに関係なく、魔法・アイテムの使用宣言はいつでもOKです。お気軽にお願いします。
>明里の素性or総司との関係について聞く
「私も親がいないんです。小さい頃にお母さんを病気で亡くして、お父さんも交通事故で……」
「だからなんだか総司くんとは、通じるところがあった……って、それは私だけの思い込みかもですけど」
★明里と総司は、親がいない者同士のシンパシーがあったようです(手がかり入手)
>総司と最後に会った時の話を聞く
「……最後に会った時、総司くんは言ってました」
「『もう会う事は出来ない』『俺は人を殺した』って」
「私、わけがわからなくて……総司くんがそんな事するはずないって思って」
「でも総司くんは、そのままどこかに消えました……闇の中に溶けるみたいに……」
★総司は明里に、師匠殺しの事を伝えていたようです(手がかり入手)
>その後について聞く
「……あれからずっと、総司くんとは会ってません」
「でもあんな別れ方、ないじゃないですか? 気になるし、心配だし」
「だからずっと探してたんです。会ってどうするのかとか、わからないけど……」
「会えばわかるかって思って……この2年間、ずっと……」
★明里は2年間、総司を探し続けていたようです(手がかり入手)
>総司について聞く
「総司くんは言っていました。『俺は親は亡くしたけど、親同然の人はいる』って」
「詳しくは教えてくれなかったけど、その人を『師匠』って呼んでるみたいでした」
「武道でもやっていたのかな……?」
★総司はやはり師匠を、親同然に慕っていたようです(手がかり入手)
>時間経過で発生
――と、その時。
どこかで「明里!」という声が聞こえました。
同時にどこからか黒霧の刃が飛んできて、皆さんを襲います。
※全員敏捷性ダイスを振ってください。11以上で回避成功です。
※回避できなかった方は、20-物理防御力のダメージを受けます。
>上記から派生
見れば川縁の橋の下に、皆さんが探していた魔術師が――
捜索対象『阿刀田総司』がいました!(手がかり入手)
「……誰だあんたたち。なぜ明里と一緒にいる」
>PCの答えを受けて
総司は一瞬逡巡し、明里に向けて言いました。
「……逃げろ、明里」
「え? で、でも――」
「いいから早く! ここは危険だ!」
「説明は後でする、『最後に会った場所』で落ち合おう! 俺も後から必ず行くから!」
総司は明里にだけわかるような言い方で、落ち合う場所を告げました。
明里も一瞬の逡巡の後、決意の表情で駆け出します。
明里は意外と足が速く、見る間に離れていきます。総司がこちらを狙っている今、彼女を追う事は難しそうです。
ですがアイテム・魔法・使い魔の使用は可能です。
皆さんどうしますか? 何かする方は行動宣言を、何もしない方はパスを宣言して下さい。
>明里が逃げたら派生
明里はその場から逃げました。総司はそれを見届けてから、皆さんを睨みます。
「……あんたたち、魔術師だな。眠り児も一人混じってるのか……」
その目には強い警戒心が宿っていました。
(※シーン終了です。お疲れさまでした)
<PC対戦許可>
次のシーン以降、PC同士の戦闘が可能になります。
他のPCの方と戦闘を行いたい時は、ドラマパート中に『〇〇さんと戦闘します』と宣言して下さい。
あるいは戦闘開始の位置決定の際に、戦いたいPCと逆の陣に、自分のコマを配置して下さい。
それでは次のシーンに入ります。
【電車内:移動中】
皆さんは品川方面行きの電車に乗りました。
総司の家の最寄り駅に着くまで、しばしPC同士の歓談タイムといたします。
事件に関する推察など、ご自由にお話して下さい。適当なところで、次の場面に移行します。
アイテム・魔法・使い魔・特徴効果の使用も自由です。
秘話機能を使って、特定の人とこっそり情報交換するのもありですよ。
『二人を繋ぐ黒い糸』を、こっそりパーティメンバーに使いたい方は、GMに秘話機能でお知らせ下さい。糸を使った事は明示しますが、誰に使ったかは秘密にします。
(※以下、PC歓談中に、GMから各PCに送る秘密の情報)
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
(白PCへの秘話1)
――と、その時。千桂さんの携帯が震えました。
見れば空からのメールです。
「何度もごめん千桂さん。
やっぱ気になったんで、千桂さんの今回の仲間について、こっちで洗ってみた。
千桂さん以外の3人が、どういう思惑で動いてるかをさ。
まずコタローって眠り児は問題なさそうだ。
過去に後ろ暗い所はないし、性格も素直。
アルバートのおっさんも、あんま妙な指示は出してないっぽい。
でも黒と赤の二人はわからない。
どっちもモロ裏の世界の住人って感じだし、黒と赤のトライブもそれを見越して、
ヤバい命令を下している可能性がある。
一行の中で、誰が千桂さんの敵なのか? そして誰が味方なのか?
それを見極める事が、今回の事件では大事かもだ。
それでも千桂さんは、全員護ろうとするのかもしれないけど……
とにかく気を付けてな。千桂さんに何かあったら、オレも転変の魔女さんも泣くぜ」
空は千桂さんを案じて、こっそりメールを送ってきたようです。
この情報は千桂さんにのみ伝わっています。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
(白PCへの秘話2/聴覚強化の魔法を使っていたら派生)
――と、その時。聴覚強化された千桂さんの耳が、ある声を捉えました。
アイザック機関の拠点で遭遇した、ヒドゥンという魔術師の声です。
「聞こえるかィ、ダークソン? 俺だ、ヒドゥンだ。
今、お前ェさんのすぐ傍に立ってる。だがこっち見んなよ、周りに気取られっから。
アイザック機関の人間が複数、この事件に関わってるとなると話がこじれる。
だから俺ァ、表にゃ出ねェ。
だが『その時』が来たら声かけろ。他の魔術師が誰も見てねぇ時、あるいは全員気絶してる時にだ。
わかるよな、この意味……要はチャンスは逃がすなって事だ。頼むぜダークソン」
ダークソンさんには仲間がついているようです。魔法で隠れている様で、ヒドゥンの姿は見えません。
声はそこで終わりました。ダークソンさんから離れたのでしょう。
この情報は千桂さんにのみ伝わっています。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
(黒PCへの秘話)
――そうして義也さんが電車に乗った時。
先ほど相楽からもらったアイテムを見ると、小さなメモが添えられていました。
そこにはこう書かれています。
「久留木義也さん、あなたにだけお伝えしときます。
リリ隊長はすっとぼけてましたが、俺は暗殺部隊です。
あなたがニナさんから何か密命を受けてる事も、察しがついてます。いざって時は加勢します。
でもそれを踏まえた上で、久留木さん自身の意志で道を決めて下さい。
魔術師は意志貫いてなんぼでしょ? 俺もそうしますんで」
義也さんが読み終えると、メモは分断魔法で粉々に裁断されました。
この情報は義也さんにのみ伝わっています。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
(赤PCへの秘話)
――と、そこでダークソンさんの耳元で、声がしました。
アイザック機関の拠点で遭遇した同僚、ヒドゥンの声です。
「聞こえるかィ、ダークソン? 俺だ、ヒドゥンだ。
今、お前ェさんのすぐ傍に立ってる。だがこっち見んなよ、周りに気取られっから。
アイザック機関の人間が複数、この事件に関わってるとなると話がこじれる。だから俺ァ、表にゃ出ねェ。
だが『その時』が来たら声かけろ。他の魔術師が誰も見てねぇ時、あるいは全員気絶してる時にだ。
わかるよな、この意味……要はチャンスは逃がすなって事だ。頼むぜダークソン」
声はそこで終わりました。ダークソンさんから離れたのでしょう。
この情報はダークソンさんにのみ伝わっています。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
(眠り児PCへの秘話)
――と、そこで先ほど相楽からもらったアイテムを見ると、小さなメモが添えられていました。
そこにはこう書かれています。
「藤森小太郎、あんたにだけ伝えておく。
悪いとは思ったけど、あんたらについて調べさせてもらった。
あんたらがどういう魔術師か次第で、総司の安否が決まると思ったからさ……。
それでわかった。あんたを除く3人は、全員危険な魔術師だ。
まず黒の久留木義也さん。俺にとっては同じトライブの仲間だが、
あの人は代々シュバルツイェーガーに仕えてきた、生粋の猟犬だ。
トライブを裏切った総司を、捕縛にかこつけて始末しようとしている恐れがある。
次に白の葛井千桂さん。
優しそうなお姉さんだけど、今回の彼女は、白の上層部の指示で動いてる。
目的は不明だけど、警戒するに越したことはない。
そして最も危険なのは、赤のダークソンだ。
奴の正体は『壊し屋』の異名を持つ、アイザック機関のエージェントだ。
なぜ赤がそんな危険な魔術師を、総司の捜索チームにねじ込んだのか?
はっきりした事はわからないが、何かヤバい目的があると思う。
どうすりゃいいか悩んだが、結局あんたに声をかけさせてもらった。
あんたは眠り児だけど、強いって噂だ。
もしも総司に死の危険が迫ったら、護ってやってくれないか?
もちろん俺も援護する。俺だって一応イェーガーなんだ、少しは戦力になるだろう。
トライブの意向に反する行動だから、大っぴらにはできないけど……
俺の願いは、総司が無事に戻ってくる事だ。その為に出来る事をするよ」
それがメモの内容でした。この情報はコタローさんにのみ伝わっています。
(なおこのメモを他PCに開示する事も可能ですが、相楽の動向に影響を与えるかもしれません)
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
そんな会話をしている内に、目的の駅に到着しました。
皆さんは電車を降り、総司の家を目指します。
(※シーン終了です。お疲れさまでした)
【シーン0『捜索続行』】
皆さんは空がくれた情報に従い、品川区にある総司の家に向かいました。
駅に着くと、時刻は17時過ぎ。日はやや傾きつつあります。
そこに聞き覚えのある声がかけられました。総司の友人の黒魔術師、相楽荘亮です。
「皆さん、お疲れさまっす!」
「俺もその後、あちこち回って総司探してみました。特に情報は得られなかったけど――」
「途中で出会った各トライブの魔術師たちから、アイテム預かってきましたんで、皆さんにお渡しします」
----------------------------------------------------------------------------
<千桂さんの入手アイテム>
・『白の魔人の超回復薬』…対象1名の『意識不明』をHP20で回復する(使用回数1)
<義也さんの入手アイテム>
・『匠のチョコまん』…自身のHPを+30し、攻撃力を+3する(使用回数1)
・『ドーピングミックス』…自身の攻撃力・物理防御力・魔法防御力・敏捷性を+3する。戦闘終了後にHPが1になる(消費回数1)
<ダークソンさんの入手アイテム>
・『解析特化型パン田3号』…対象1名のステータス・装備魔法・固有魔法・所持遺物等を全て解析する。戦闘中にのみ使用可能。解析結果はPC全員に伝わる(使用回数3)
<コタローさんの入手アイテム>
・『ハバネリ・ソナーⅡ』…周囲50mにいる魔術師と眠り児の人数を表示する。一般人はカウントされない。結果はPC全員に伝わる(使用回数3)
----------------------------------------------------------------------------
「(義也さんに耳打ち)贔屓っぽいっすけど、黒のお兄さんのアイテムは、多めに集めときました」
「そんじゃ俺、もうひとっ走り総司探してみます! 見つかったら連絡しますんで!」
相楽はそう言って、どこかに走り去っていきました。
(※場所移動)
【マスターシーン:インターミッション】
――その頃、フランス・オルレアンの異端教会本部では。
千桂に密命を下した白の重鎮、カルロ・バンディーニが、水晶球を見つめていた。
水晶球の中にはいかなる魔術の作用か、千桂の姿が浮かんでいる。
彼女の姿を見据えながら、カルロは誰ともなく呟いた。
「……見せてみろ、新世代の魔術師。その密命に対する、君の答えを。
もしも君が、あの時代の闇を前にしてなお、己の意志を貫けるのなら。
胸の勲章への誓いを果たし、悲劇に抗おうというのなら――
俺はもう少しだけ、この世界を愛する事が出来るかもしれん」
カルロは諦観と祈りの入り混じった眼で、若き魔術師を見据える。
* * * * * * * * * * * * * * *
――その頃、黒の暗殺部隊拠点では。
部隊長リリ・カッツェが、ライター型の遺物に語りかけていた。
「ねぇ先代? 今回の事件の行く末は、なかなか面白い事になりそうだね。
本来黒の結束は、マフィア的家長制とも貴族的封建主義とも言える、厳格な命令系統から生まれる。
そこからしばしば逸脱しつつも、奇跡的にまとまっている稀有な存在。それが日本支部だ。
今回の義也は逸脱するのか、それとも黒の使命を果たす事に専念するのか――楽しみだよ」
亡き先代隊長の遺物は答えない。薄闇の中に、ただ灯火だけが揺れている。
* * * * * * * * * * * * * * *
――その頃、アイザック機関の拠点では。
エージェントの我歩が、機関の長らしき男と電話していた。
事件の経過報告を受け、電話の相手が言う。
「エージェント我歩、その心配には及ばない。
あらゆるものには光と影の面がある。赤のトライブもまた然りだ。
光が濃くなれば、影もまた濃くなる。その闇の中を進む者も必要となる。
光を護るために、我らは闇を歩もう。叶うならば、あの新たなエージェントと共に」
我歩はその言葉に、何か思うような表情で頷く。
* * * * * * * * * * * * * * *
――そして同時刻、港区のアルバートの店では。
調停者アルバート・パイソンが、赤く輝く小さな結晶を見つめていた。
それはかつて抗争の場に赴き、命を落とした少年の記憶の欠片。徳福直祐の生きた証だ。
「……直祐、俺は間違ってるかね? また若ぇ眠り児を、危険な所に送り込んじまった。
お前の時は、そうした事を死ぬほど後悔したのにな……まったく我ながら度し難ぇよ。
だが今回は、あの時と同じ轍は踏まねぇ。俺はもちろん、恐らくコタローもな。
見ていてくれ直祐。きっとアイツなら、お前が望んだ未来を見せてくれるはずだ」
アルバートは亡き少年を想い、生ける少年に期待する。
闇の時代を生きた者たちは、新世代の魔術師の動向を、それぞれの想いを胸に見守っていた――
(※以上:前編/以下:後編)
【アイザック機関拠点】
皆さんはリリから貰った地図を基に、都内某所の地下道にやってきました。
この先にアイザック機関の拠点があるそうです。ですが見たところ何もありません。
※ラウンド開始です。皆さんそれぞれ、したい行動を取って下さい。
自分の手番じゃなくても行動宣言可能です。GM側で順番に処理していきます。
※背景画像を見ながら気になる所を調べたり、魔法やアイテムや特徴効果を使ったりして、
ご自分なりのやり方で調査して頂ければと思います。
状況に関するご質問があれば、手番に関係なくお答えします。
---------------------------
>床を調べると発生
よく見ると地下道の床に、何かが転々と落ちているのが見えました。
落ちていたのは――血痕です。
★誰かの血痕を見つけました(手がかり入手)
>血痕を追うと発生
すると地下道の奥に、誰かが倒れているのが見えました。
そこにいたのは、ウィザーズインク日本支部の長。『赤の魔女』エスティ・ラプラスです。
「あ……皆うぃーっす、妙なところで会うわねぇ……」
☆NPC説明『エスティ・ラプラス』…赤の魔女。強敵が現れるたび、何かと酷い目に遭うお姉さん。
ラプラスは皆さんを見て、力なく笑いました。
>怪我について聞く
「空と合流する前に、総司に遭遇してね……魔法封じられて、やられちゃったのよ」
「インクきっての天才美少女魔術師であるあたしも、魔法を封じられたら、ただの天才美少女だからね……」
>襲われた理由について聞く1
「傷は深くないわ……あたしを殺す事が、目的じゃなかったみたい」
「『お前はシャイタンについてどれだけ知っている?』って聞かれたわ」
「つってもあたし、その魔術師については良く知らないから……素直にそう答えたら、解放されたの」
「で、近くにアイザック機関の拠点があること思い出して、よろよろ歩いて来たってわけよ……」
★総司は、ラプラスがシャイタンの事を知っているかどうかを探っていたようです(手がかり入手)
>襲われた理由について聞く2
「……にしても、なんで総司の奴、躊躇なくあたしを襲ってきたのかしら」
「2年前に何があったのかはわからないけど、今は和平下よ?」
「あたしなんて襲撃しても、トライブ間の関係が、ややこしくなるだけじゃんね……?」
>誰かが治癒を行った場合
「あ、ありがと……お礼って言ったらなんだけど、これ……」
「護身用に持ってたんだけど、使う隙もなかったから……よかったら、何かに役立てて……」
・消費アイテム『赤の魔女の魔粒子爆弾』…対象者全員に無属性のダメージ10(使用回数1)
---------------------
>時間経過で発生
――その時、不意に魔粒子の気配がしました。
その直後、皆さんの目の前で赤い光が瞬きます。
SE:転移
どうやら転移魔法のようです。赤の魔術師が二人、皆さんの前に姿を現しました。
「大丈夫かラプラス――って、なんであんたらまでここに?」
一人はアイザック機関の若きエージェント、我歩さんです。
☆NPC説明『我歩(がふ)』…かつて隣神に挑んだ英雄の一人にして、赤随一の諜報魔術師。基本的にいい人だが…
どうやら拠点の近くをうろつくあなたたちに気づき、確認しに来たようです。
我歩さんの傍らにいるのは、皆さんも知らない魔術師のようです。
彼は皆さんを見据えて言います。
「……誰だィ、あんたら?」
「ダークソンは資料で見たが、他の3人は……?」
我歩さんの台詞
「そうだな、抗争終結の後に入ってきた魔術師たちだ。一人眠り児が混じってるみたいだな」
「なるほどねェ。ガフの知り合いみたいだし、名乗るくらいは別にいいかね……」
「オレァ通り名『ヒドゥン』だ。だがまァ、別に覚えなくていい」
「こっちァ日陰者だ。あんま関わらねェ方がお互いのためだろ」
☆NPC説明『ヒドゥン』…このセッション独自の新キャラ。詳細はまだ不明。
「オレァ、ラプラスを白の病院に連れて行く。ガフ、後の事ァ頼む」
ヒドゥンと名乗った魔術師は、ラプラスを連れて姿を消しました。
後に残された我歩さんが、苦笑して言います。
「彼の事は気にしなくていい。事件の事なら俺から答えよう」
「何が聞きたい?」
※ラウンド続行です。それぞれしたい行動を取ってください。
※聞き込みする場合は、具体的に台詞を描いて聞き込みしてもいいし、
『~について尋ねます』といった簡易表記でも結構です。
>事件について聞く1
「俺もこの件についてはちょっと調べたが、大した情報は得られなかったな。まぁ他の任務の片手間だからな」
>事件関係の要素について聞く
「うーん……悪いな、それについては良く知らないな」
>事件関係者について聞く
「誰だそれは? ウチでは掴んでないな」
我歩さんはあまり情報をくれないようです。ガードが固いのか、本当に知らないのか……。
>シャイタンについて聞く
その言葉を聞き、我歩さんは眉根を寄せました。
「シャイタンの事を掴んでいるのか……なら話せる範囲で、情報提供しよう」
「信じがたいような話だが、エージェント『シャイタン』については、アイザック機関にもほとんどデータがない」
「アイザック機関で仕事していたのにだ。よほど周到に、自身の身辺情報を隠していたんだろう」
「まぁこんな諜報機関で仕事する以上、身辺を警戒するのはわかるけど……同僚に対してまでそうするとは、よほど警戒心が強かったんだな」
★シャイタンの身辺情報は、アイザック機関にもデータがほとんどないそうです(手がかり入手)
>シャイタンの固有魔法について聞く
「シャイタンの固有魔法について、か……」
「俺がアイザック機関に入ったのは最近だからな。詳しい事は知らないな」
★シャイタンの固有魔法については、我歩さんも知らないそうです(手がかり入手)
>抗争時代のアイザック機関について聞く
「抗争時代のアイザック機関は、かなりダーティな事をしていたらしい」
「今はそこまでじゃないようだけどね……いや、あまり変わらないか。時と場合によるな」
★抗争時代のアイザック機関は、かなりダーティな事をしていたらしいです(手がかり入手)
>ヒドゥンについて聞く
「ヒドゥンか? 同僚の情報を勝手に明かす事は、原則的にはできないんだが」
「彼の事は、俺も良く知らないんだ」
「いつからアイザック機関にいるのかとか、過去にどんな任務を果たしてきたのかとか……」
「まぁ『正体不明の先輩』ってところだな。この機関はそんな奴ばっかりだけどな」
★ヒドゥンの事は我歩さんもよく知らないそうです。本当かどうかはわかりません(手がかり入手)
>時間経過で自動発生
と、そこで我歩さんが声を上げました。
「すまない、こっちも仕事があってな。そろそろ次の現場に行かなきゃならない」
「どのみちこれ以上の情報提供は出来なさそうだけど、何かの役に立てば嬉しいね」
「皆も気を付けてな」
そう言って歩きかけた我歩さんが、ふと立ち止まりました。
彼はダークソンさんを見据えて言います。
「そうだ、ダークソン――同じ赤の魔術師として、お前に一つ聞いておきたい事がある」
「お前の信念はなんだ。お前は何を成したい?」
それは我歩さんが、様々な魔術師にかける問いです。ダークソンさんの答えは?
>何らかの答えがあれば派生
「そうか……なら今回の事件がどう転ぼうと、その信念を貫くといいさ」
(ダークソンさん、意志ポイント+1です)
>成したい事がないならば派生
「そうか……この事件を通じ、何か見つかるといいな」
>赤PCに殺意があるようなら派生
「よかったらこいつを持っていけ。『同僚』としての餞別だ」
・『遺物摘出刃』…対象1名が体に合成している遺物を摘出する。対象のHPが5以下の時のみ使用可能(使用回数1)
・『零壱転改』…残数0になったアイテム1つを残数1に戻す(使用回数1)
我歩はダークソンさんにアイテムを渡し、どこかに去って行きました。
(※シーン終了です。お疲れさまでした)
--------------------
>この時点でPCが総司の家の場所を掴んでいなかったら発生
と、そこで千桂さんの携帯が鳴りました。空からの連絡のようです。
「あ、千桂さん? ちょっとこっちでも、阿刀田総司の情報集めてみたんだけど――」
「事件が起こるまで、総司が住んでいた家の場所がわかった」
「まぁそんな初歩的な場所、2年前に黒が調べ尽くしてるかもしれんけど……」
「その4人だからこそ、見つけられるものもあるかもしれない。行ってみるのもいいんじゃねーかな?」
空はそう言って、かつて総司が住んでいた家の住所を教えてくれました。
★移動可能場所に『総司の家』が追加されました(手がかり入手)
【警察署】
皆さんは警察署の前にやってきました。
すると署の中から、見知った顔が出てきます。
警視庁の魔術案件担当部署『特案課』の捜査官、宇和島空です。
☆NPC説明『宇和島空』…現役高校生にして警視庁の捜査官。口調がぶっきらぼうなのは、機嫌が悪いわけじゃなくて神奈川弁の特徴。
「お、千桂さんじゃんか。他の人らは、よそのトライブの魔術師たちか」
「3トライブの魔術師が一緒にいるって事は、ひょっとして阿刀田総司の件で、聞き込みにきたのか?」
「その件についてはオレたちも、祈ちゃんから話が回ってきて動いてる。協力できる事があれば協力するぜ」
※ラウンド開始です。皆さんそれぞれ、したい行動を取って下さい。
自分の手番じゃなくても行動宣言可能です。GM側で順番に処理していきます。
>事件について聞く
「あ、オレらも一応動いてるとは言ったものの……」
「実は捜査ってより、人死にが出ないように、各トライブの要人警備とかがメインなんだ」
「なんせ犯人の目的がわかんねーんじゃ、とにかく狙われそうな人を片端から護るしかねーもんな」
「そんなわけで特案課は今回忙しい。あんま役に立てなくてすまねぇ」
★警察も総司を警戒しているようです。魔術うんぬん以前に殺人犯なのだから、当然といえば当然ですが(手がかり入手)
>各トライブの動向について聞く
「狙われるのを警戒してるトライブか。まぁ総司の能力が能力だから、どこも警戒してるけど――」
「まずは赤、次いで白かな。黒はいつも通りって感じだ」
「赤からやたら警備の要請が来てるらしいんだよなぁ……なんでだろ? 赤だけが掴んでる情報でもあんのかな?」
★赤は特に総司を警戒しているようです。その理由はよくわかりません(手がかり入手)
>暗殺部隊について聞く
「暗殺部隊ねぇ。オレは直接やり合った事はないけど、黒の中じゃ『裏の精鋭』って感じらしいな」
「過去には暗殺部隊出身の強い魔術師が、沢山いたようだ」
「『橋姫』ことララ・マイヤーに、凄腕スナイパーの板鞍さん。『灰色の魔人』シウさんとその師匠。みんな伝説的な魔術師だ」
「総司はその中の生え抜きだ。年は若いが、警戒した方がいいぜ」
★暗殺部隊員は、一種のエリートだそうです。あくまで裏方ではありますが(手がかり入手)
>アイザック機関について聞く
「アイザック機関か。ウィザーズの特殊工作部門だな」
「あそこについてはオレも調べてるんだけど、内実はよくわかんないんだよな。正直底が知れねぇ」
「インクも時々あくどい事やるからな。ラプラスたちが赤の光側の面なら、アイザック機関は赤の闇ってとこか……」
>犯行現場について聞く
「犯行現場なら一応調べたよ。でもオレは調査は苦手だから、何も見つからなかったな」
「……しかしこんなんで、刑事やってけんのかなオレ。刑事ってよか、用心棒って方がしっくりくるな……」
>その他のキャラについて聞く1
「ん? 誰だいそりゃ?」
「オレはちょっとわかんねーな……すまん、警察も万能じゃないんだ」
>その他のキャラについて聞く2
「悪いな、これまたわかんねぇ。もうちょっと捜査に貢献出来りゃいいんだが……警察がこれじゃ面目ねぇぜ」
---------------------------------------------------
>セッション時間に余裕がある時、自動発生
「うーん、これ以上の情報はあんまりないな……」
「代わりと言っちゃなんだけど、捜査に役立ちそうなものをやるよ」
「美丹が『警察の仕事に役立てて』って作ってくれたんだが、オレじゃちょっと使いこなせなくてな」
「ちょうど4つあるんで、好きなの1つづつ選んでくれ」
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<入手アイテム選択>
以下から1つ、手に入れたいアイテムを選んでください。シーンプレイヤーから順番に選択できます。
①消費アイテム『真偽の秤』…GMかPCかNPCに10文字以内で質問する。質問を受けた人は、『はい』『いいえ』『どちらでもない』『答えを拒否する』で答える(使用回数1)
②消費アイテム『回顧の書』…ここまでに入手し損ねた手がかりを1つ発見する(使用回数1)
③消費アイテム『誓約の楔』…自身に対して使用する。このアイテムを使用すると共に誓った事は、決して破る事が出来ない(使用回数1)
④消費アイテム『治癒の書』…対象全員のHPを+30する(使用回数1)
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>全員が選択したら
「うん、やっぱあんたらが持ってた方がよさそうだ。うまく役立ててくれよ?」
>時間経過で自動発生
空はそう言い、それから千桂さんを手招きしました。
「それと、千桂さん……ちょっといいかな」
「千桂さんは『いかなる時でも仲間と希望を護る』事を、大事にしている人だって聞いたよ」
「今回も、その主義は貫くつもりかい?」
空は千桂さんを案ずるように言います。千桂さんの答えは……?
>白PCが意志ポイント取得条件を満たしたら派生
(※千桂さん、意志ポイント+1です)
「そうか、ちょっと心配だな……今回の事件じゃ、3トライブの利害が裏で絡み合ってそうだし」
「よかったらコレ持ってってくれ。何かの役に立つかもしれない」
空はそう言って、千桂さんにアイテムをくれました。
・『出張版ハチドリ探索部隊』…ドラマパートで使用を宣言する。任意の対象者を追跡し、居場所を伝える(使用回数1)
・『警備についての措置マニュアル』…1名~3名を対象とする。使用から3ターンの間、対象が受けたダメージを全て自身が肩代わりする。このアイテムは手番を消費しない。ドラマパートでは即座に使用出来る(使用回数1)
※千桂さんの特徴『信頼されやすい』の恩恵でアイテム2つ入手です
>アイザック機関について未調査の場合派生
SE:着信音
と、そこで空の携帯が鳴りました。
「ん? ……っと、呼び出しだ」
「『警備の人員が足りない、ラプラスの警護について欲しいである』か……しゃーない、オレちょっと行ってくるよ」
「こっちでも情報集めてみる。何かわかったら連絡するぜ」
★空が捜査に協力してくれる事になりました。何かわかったら連絡するとの事です(手がかり入手)
>アイザック機関について調査済みの場合派生
そこで空が思いついたように言いました。
「ああそうだ、一応役に立つかって情報だけど……」
「総司が事件前まで住んでた家は、今も品川区にあるらしい」
「まぁそんな初歩的な場所、2年前にニナが調べ尽くしてるかもしれねぇけどさ」
「その4人だからこそ、見つけられるものもあるかもしれない。行ってみるのもいいんじゃねーかな?」
空はそう言って、総司が住んでいた家の住所を教えてくれました。
★移動可能場所に『総司の家』が追加されました(手がかり入手)
>共通
「じゃな、皆。気をつけてな」
空はそう言って、どこかに走り去っていきました。
(※シーン終了です。お疲れさまでした)
【暗殺部隊拠点】
皆さんは暗殺部隊のアジトにやってきました。
薄暗い地下室に、目つきの鋭い男女が数名。いずれも黒の魔術師のようです。
アルバートの口利きがあるとは言え、皆さんを警戒しているようです。
アジトの奥にいた女、暗殺部隊長『リリ・カッツェ』が、皆さんを見てニャンと笑います。
「やぁ久留木義也くん、そして白と赤と眠り児の諸君! ようこそシュバルツイェーガー暗殺部隊の巣へ!」
☆NPC説明『リリ・カッツェ』…シュバルツイェーガー暗殺部隊の長。アラサー猫娘。気まぐれで適当だが、職務には忠実。
「アルバートおじさまから聞いてるよ。阿刀田総司の事件追ってるんだって?」
「暗殺部隊に縁の深い事件なのに、ニナがあえてボクらに依頼しなかったって事は、彼女もなるべく穏便に済ませたいのかな? それとも別の目的があるのか……」
「ま、なんであれ今回は3トライブ共同捜査だ。ボクも謹んで協力するよ、聞きたい事があればなんでもどうぞ」
※ラウンド開始です。皆さんそれぞれ、したい行動を取って下さい。
自分の手番じゃなくても行動宣言可能です。GM側で順番に処理していきます。
>総司について聞く
リリは少し困ったような顔をしました。
「ん~、ボク抗争当時はドイツ本部にいたからねぇ。総司って子の事は良く知らないなー」
「でも資料的なものは残ってるよ。それによると……」
リリは資料的なものをめくりながら、答えます。
>総司の師匠について聞く
「総司の師匠の名は、ジョゼ・クロークス。『色変の魔人』って呼ばれた魔術師」
「暗殺部隊所属で、死亡当時は日本在住。魔術に覚醒した総司を見つけ、イェーガーに勧誘したのも彼」
「固有魔法は、『自身の魔粒子属性を瞬間的に変える』――総司とは能力的に、相性ばっちりだったみたいだね」
★総司の師匠の名は『ジョゼ・クロークス』。魔粒子属性を瞬間的に変える、稀有な能力の持ち主だったようです(手がかり入手)
>総司と師匠の関係について聞く
「ジョゼは総司を可愛がってたし、総司もジョゼを慕ってたらしいよ」
「なのになんで殺したんだろーね? 愛情と殺意は同居するってヤツかな?」
★総司と師匠は仲がよかったようです。それだけに殺した理由が不明です(手がかり入手)
>死んだ赤の魔術師or総司の両親を殺した仇について聞く
「死んだ赤の魔術師は、総司の両親の仇だったみたいだね。当時のターゲットリストに入ってる」
「えーと、通り名は『シャイタン』。40歳前後の男性。それ以外のデータは全然ないな……」
「固有魔法は不明で、所属も不明。まぁこの感じだと、多分アイザック機関の所属者かな」
★2年前に殺された赤の魔術師『シャイタン』は、総司の両親の仇だったようです。恐らくアイザック機関の所属者っぽいです(手がかり入手)
☆用語説明『アイザック機関』…ウィザーズインクの特殊工作部門。一種の諜報機関であり、底知れぬ組織。
>師匠の遺物について聞く
「あぁそうだ。キミたち総司と戦うなら、遺物にも気を付けた方がいい」
「状況から見て、総司は師匠の遺物を持っている可能性が高い」
「だとすると彼は、白や赤の魔法も使ってくるはず……回復や状態異常、あるいは転移などをね」
★総司は師匠の遺物を持っており、白と赤の魔法も少し使える可能性が高いそうです(手がかり入手)
>総司の弱点について聞く
「もっともジョゼの遺物で使える他色の魔法は、限りがあるらしい。ジョゼの固有魔法もそうだったからね」
「総司が使える魔法は、基本的には『黒』。そこは変わりはないよ」
「……この助言をどう受け止めるかは、キミたち次第さ。覚えとくもよし、忘れるもよしだよ」
>ニナと暗殺部隊の関係について聞く
「ニナと暗殺部隊の関係? 他のイェーガー同様、普通に『上司と部下』の関係だよ。ボクも総司も然りさ」
「昔ウチがしくじった仕事を、ニナに片付けてもらった事もあったし。まぁ親密な関係だね」※原作クエスト参照
「とはいえウチって、黒の中でも日陰者だからさ。ニナもあまり表に出したくないみたい」
「暗殺部隊こそが、イェーガーの理念に最も近い存在だと思うんだけどねぇ? そう邪険にされると、ちょっと寂しいかも……なんてね」
-----------------
>必要な情報を充分に聞き出すと自動発生1
するとリリは、ふと思いついたように言いました。
「そうそう。ボクら暗殺部隊に聞き込みしておいて、アイザック機関に聞き込みしないってのは片手落ちじゃない?」
「彼らの拠点の場所を小耳に挟んだ。赤の機密情報だろうけど、教えてあげよう。事件解決のためならしょーがない」
「ま、押しかけて行ったらなんか情報くれるかもよ? 君ら一行の中には、アイザック機関の関係者もいるみたいだしね」
リリはそう言って、地図を渡してくれました。
★移動可能場所に『アイザック機関拠点』が追加されました(手がかり入手)
>必要な情報を充分に聞き出すと自動発生2
そこでリリが、義也さんに耳打ちしてきます。
「あ、そうそう義也? ちょっと小耳に挟んだんだけどさ」
「キミは『シュバルツイェーガーに仕える』という家の使命はあっても、キミ自身の願いは特にないと聞いたよ」
「今回の事件においても、それは同じなのかな?」
「個人の意志はさっぱり捨てて、イェーガーの使命を忠実に果たすと?」
リリの目がぎらりと輝きます。義也さんの心を見通すように。
どこか含みのあるその問いに対し、義也さんの答えは――?
>意志ポイント取得条件を満たした答えの場合
「なるほどね~、素晴らしいね! ボカァ嫌いじゃないよそういうの」
リリはその答えにご満悦の様です(義也さん、意志ポイント+1です)。
-----------------
>セッション時間に余裕があったら発生
「よーし、キミがその意志を貫けるよう願って、隊長から贈り物をあげよう」
「キミは捜索がんばってるようだから、2つあげちゃうよ?」
・消費アイテム『殺しの魔女の暗器』…自身が通常攻撃or魔法攻撃の対象になった時、使用を宣言する。通常ダイスを振って出た目の値、攻撃者のHPを-する(消費回数1)
・消費アイテム『狩人の刻印』…白または赤の魔術師と戦う時、戦闘開始時に自動的に意志ポイントが+1される(使用回数1)
-----------------
>セッション時間に余裕があったら上記から続けて発生
「ついでにもういっちょ、気まぐれにプレゼントを。今日の隊長は大盤振る舞いなのだよ」
リリはそう言って、なにやらサイコロを振りました(1は千桂さん、2は義也さん、3はダークソンさん、4はコタローさん)
>1が出た場合
「白のキミ、当たり――」
とリリが言いかけた瞬間、なぜかサイコロが砕け散りました。※千桂さんの不利な特徴『ギャンブル下手』の効果です
リリは「あれっ? おかしいなぁ…」と言いつつ、サイコロを修繕して振り直します。
>1が連続した場合
「白のキミ、当たり!」と、今度こそなんか当たったようです。
>2が出た場合
「義也、当たり!」と、なんか当たったようです。
>3が出た場合
「赤のキミ、当たり!」と、なんか当たったようです。
>4が出た場合
「眠り児のキミ、当たり!」と、なんか当たったようです。
>共通
「ささ、これを持っていきたまい。なんかの役に立つかもよ、なんの役にも立たない可能性もあるけど」
・消費アイテム『気まぐれ回復薬』…1名を対象とする。ダイスを振り、出た目×5のHPを回復する。ターン終了時にのみ使用可能(使用回数1)
-----------------
>上記から派生
「うーん、ボクから話せることはこんなもんかな?」
「捜査の役に立てばうれしいよ。お互いお仕事がんばろーね?」
リリはそう言って、皆さんを送り出します。
そうして皆さんは、暗殺部隊の拠点を後にしました。
(※シーン終了です。お疲れさまでした)
---------------------------------------------------------------------------------------
<●突発イベント:黒PCがリリの質問に対し、密命に反する答えを言ったら発生>
---------------------------------------------------------------------------------------
ところで、暗殺部隊の拠点を出た時――
皆さんはそれぞれの懐に、手紙が差し込まれている事に気づきました。
どうやら、リリから皆さんへの依頼書のようです。
密命タブに表示されますので、ご覧ください。
==========【リリの追加依頼】==========
せっかく来てくれたんだ。キミらに一つお願いしちゃおうかな。
もし可能だったら、死んだ総司の師匠、『ジョゼ・クロークス』の遺物を回収して欲しい。
暗殺部隊員の遺物は、ボクら暗殺部隊が持つのが筋ってモンだろう?
ホントなら自分で回収に行きたい所だけど、ニナがキミらに任せた以上、
勝手に動く訳にはいかないからね。こうして頼むしかないわけだ。
ジョゼの遺物を、誰が持っているかはわからない。
総司が持っているのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
それを見つけて回収してくれたら、相応の報酬は払うよ。
まぁこれは正式な依頼じゃないし、出来るならで構わないさ。
それよりキミら自身の意志を貫く事を、優先してほしいね。
こう見えてもボクは、個性尊重派なんだ。
キミたちの『個性』とまだ見ぬ『願い』が、どのように発揮されるか楽しみにしてるよ。
※リリの追加依頼
依頼者……リリ・カッツェ
達成条件…総司の師匠『ジョゼ・クロークス』の遺物を回収し、リリに渡す
成功報酬…暗殺部隊コミュニティ+1/ストーリーポイント+1/気まぐれに何かの品
=============================
さて、気を取り直して……次のシーンです。
【事件現場】
事件現場に着きました。港傍の倉庫街、その裏路地のようです。
遠くから潮の香りが漂ってきます。ここで2年前、阿刀田総司が自分の師匠を殺したそうです。
あまり使われていない区画らしく、辺りに人気はありません。
さて、まずはどうしますか? シーンプレイヤーから順番に行動できます。
※ラウンド開始です。皆さんそれぞれ、したい行動を取って下さい。
自分の手番じゃなくても、自由に発言や行動宣言をして下さって結構です。
GM側で順番に処理していきます。
※背景画像を見ながら気になる所を調べたり、魔法やアイテムや特徴効果を使ったりして、
ご自分なりのやり方で調査して頂ければと思います。
状況に関するご質問があれば、手番に関係なくお答えします。
-----------
>解析系魔法使用
解析してみると、その辺りに黒の魔粒子の痕跡がありました。
ここで誰かが魔法を使ったようです。濃度から察するに、そんなに昔の事ではありません。
★現場には、最近誰かが魔法を使った痕跡がありました(手がかり入手)
-----------
>建物を調べる
よく見ると左右の建物の壁に、無数の傷がついているのがわかりました。
鋭利な刃物で斬られたような傷ですが、風化しています。2年前の戦闘の痕跡でしょうか。
だとしたらここでは、かなり激しい戦闘があったようです。
それ以上の事がわかるかどうかは……知性チェックをお願いします。
>知性チェック成功
さらによく見ると、その傷の周囲には、何か焼け焦げたような痕跡が見えます。
黒の分断魔法では、焦げ跡はできません。黒以外の魔法が使われた可能性があります。
★戦闘の痕跡には、焦げ跡が含まれている事がわかりました(手がかり入手)
-----------
>交霊術セットを使用する
交霊術セットに添えられていた説明書に従い、交霊の儀式を行います。
するとやがて地面から、黒いもやのようなものが湧き上がりました。
この場所で死んだ人の霊――恐らく総司の師匠の魔粒子が、この場所に残留しているようです。
黒い靄は人のような形を成し、不気味な声を発しました。
怨霊
「総司……! 何故ダ、総司……!?」
「裏切っタと、言ウのか……! お前ガ、イェーガーを……!」
「まだ、間に合ウ……狩人ノ心を取り戻セ、総司……!」
「さもなレば、お前ハ――……」
声はそこまで聞こえ、急速に薄れていきます。
黒い靄もやがて消え、後には元通りの風景が残りました。
★総司の師匠の霊と交信しました。総司への恨み節で一杯のようです(手がかり入手)
-----------------------------
>適当に探索or路地を出る
その時、どこかから声がかかりました。
見れば路地の出口に少年が立っています。
「あのー……あんたたち、魔術師だよな」
「阿刀田総司の事件を追ってるのか?」
少年が皆さんに自己紹介します。
「俺は相楽 荘亮(サガラ ソウスケ)。一応黒の魔術師だ」
「あんま強くない落ちこぼれ魔術師で、抗争時代は全然活躍できなかったけど……」
★事件について知ってそうな魔術師『相楽荘亮』に出会いました(手がかり入手)
☆NPC説明『相楽荘亮』…このセッション独自の新キャラ。詳細はまだ不明。
>相楽について聞く
「俺は例の事件の前から、黒のトライブにいたんだ。総司の事も直接知っている」
「聞きたい事があったら、できるだけ答えるぜ」
※NPC質問タイムです。知りたい事を聞き込みして下さい。
相槌やツッコミなども自由に発言して結構です。情報収集に関する事だけ、GM側で順番に処理していきます。
>事件について聞く
「3トライブに、『総司が東京に戻ってきた』って情報が回ったろ」
「あれ、俺が出所なんだ。総司を最初に目撃したの、俺なんだよ」
「見かけたのはこの辺りだ。ここで張ってれば、アイツにまた会えるかと思ってさ」
★総司を最初に発見し、3トライブにその事を伝えたのは相楽だそうです(手がかり入手)
>総司との関係を聞く
その事を聞くと、相楽は少し考えて答えました。
「同胞? 同僚? ちょっと違うな……友達かな」
「アイツ、ちょっと無口だったけど、いい奴だったんだよ」
「暗殺部隊のホープだったのに、下っ端の俺とも普通に話してくれてさ」
「俺だけじゃない。とにかくイェーガーの仲間を、大事にする奴だった」
「家族を亡くしたアイツにとって、それ以外に大切なものがなかったのかもな……」
★総司の人となりがわかりました。仲間を大事にするイイ奴だったそうです(手がかり入手)
>1ラウンド経過する
「……なぁ。あんたらもしかして……総司を殺すのか?」
「見逃してやってくれないか? 仮にもイェーガーが、言うべき事じゃないだろうけど……」
>眠り児PCと話す
そこでふと、相楽がコタローさんに目を留めました。
「……ん? その3色が混じり合ったような魔粒子の気配……」
「ちょっと待て、あんたまさか眠り児なのか?」
「眠り児が、総司の捜索に参加してるってのか……」
「あんた怖くないのか? 周りが魔術師ばっかりの中、一人だけ眠り児のままで」
「闘いになるかもしれないんだぞ? なのに、どうして……?」
落ちこぼれ魔術師だという彼だからこそ、コタローさんの事が気にかかったようです。
その問いに対し、コタローさんの答えは?
>意志ポイント取得条件を満たした答えの場合
「そうか、大したもんだ……あんたは眠り児だけど、意志はなかなからしいな」
「俺もあんたを見習ってがんばるぜ。眠り児にやる気で負けてちゃ、黒の面汚しだからな」
相楽はそう言って微笑みます。コタローさんに敬意を抱いたようですね。
(※コタローさん、意志ポイント+1です!)
>時間経過
「俺も総司を探すよ。何かわかったら、トライブを通じて連絡する」
「じゃあな、総司のこと頼むよ」
相楽はそう言って、どこかに歩き去って行きました。
(※シーン終了です。お疲れさまでした)